2026年は、中国とロシアの戦略的協力パートナーシップ樹立30周年と、「中ロ善隣友好協力条約」締結25周年の節目に当たる。両国はこの間、経済・貿易をはじめ幅広い分野で協力を拡大し、両国関係のさらなる深化を進めてきた。こうした協力は両国経済の発展を後押しするだけでなく、世界経済の安定にも寄与すると期待されている。
中国とロシアの関係を支える原動力となっているのが、実務分野での協力だ。複雑化する国際情勢の中でも、両国の貿易額は3年連続で2000億ドル(約29兆円)を突破。重点分野での協力が着実に進むとともに、地方間交流や新興分野での連携も拡大している。
相互査証免除措置の導入を受け、人の往来も活発化している。教育、文化、観光分野での交流も深まり、両国協力は量的拡大から質的向上の段階へ移行しつつある。
中でも、国境地域における産業協力は、中国とロシアの経済協力の高度化を象徴する動きとなっている。穀物加工、木材産業、観光交流などの分野で成果が目立つ。
近年、中国企業はロシアで穀物栽培や加工、輸出入事業への進出を進めており、「海外栽培―越境物流―現地加工―国内流通」を結ぶサプライチェーンが形成されつつある。
木材分野では、内モンゴル自治区の満洲里口岸を中心に、輸入から加工、製造、販売までを一体化した産業集積が進展。木材の高付加価値化が進んでいる。鉱業分野でも、ロシア企業が中国企業との協力を通じ、資源開発や高度製造業の育成を模索している。
両国協力を後押しする重要な場となっているのが「中ロ博覧会」だ。2014年の開始以来、10年以上にわたり開催されており、中国とロシアの経済協力の強靱さと活力を示してきた。企業間連携やサプライチェーン協力、地方交流、人文交流の促進にもつながっている。
地方間協力も拡大している。ロシア極東地域では、中国側がすでに90件以上の投資協力プロジェクトを進めており、投資予定総額は1兆ルーブル(約1兆8000億円)に達する。ロシアのトルトネフ副首相兼極東連邦管区大統領全権代表は、極東地域が両国地方協力の最前線になっているとの認識を示した。
黒竜江省の中ロ地域経済研究機関の宋魁院長は、「エネルギー、農業、科学技術分野での協力余地は大きい」と指摘。ロシア極東開発は、中国東北部の経済振興にも寄与し、両国経済の発展を後押しすると分析した。
また、両国協力の形態も高度化している。ロシア国営企業「ロステック」のビクトル・クラドフ国際協力・地域政策部門責任者は、「中国とロシアの協力は単純な商品取引を超え、共同研究開発や共同生産へ発展している」と説明。現在、両国では複数の合弁企業が設立されており、双方の技術力と産業基盤を生かした新製品開発が期待されている。
