中国のオンライン旅行プラットフォーム去哪儿旅行のデータによると、4月3日から4日にかけて春休みと清明節の人流が重なり、外出・旅行者数はピークに達した。今年の清明節は、従来の「近場の小旅行(マイクロバケーション)」から「春の長距離旅行」へと傾向が変化し、移動距離が800キロ以上の旅行者は3割以上増加した。
また、複数の人気路線で航空券の販売量は前年比4割増となり、人気都市のホテル予約数も顕著に伸びた。
江蘇省、浙江省、四川省などでは春休みの試行導入がすでに始まっており、休暇日程を清明節と連結させることで、最大6日間の“小型ゴールデンウィーク”が形成された。こうした制度的後押しにより、旅行需要が一段と拡大している。
同程旅行のデータによれば、3月中旬以降、南京、蘇州、成都などで旅行商品の予約が急増。中でも南京は前年比148%増と最も高い伸びを記録し、蘇州(同126%増)、成都(同113%増)がこれに続いた。

家族旅行の需要も顕著で、四川省の利用者を中心に、上海レゴランド、上海ディズニーランド、北京ユニバーサル・スタジオなどのテーマパークが人気を集めた。親子2人+子ども1人のチケット予約は前月比で1.9倍に急増している。
伝統的な観光都市に加え、舟山、桂林、合肥、南寧といった特色ある目的地も人気を集め、関連する航空券・ホテル予約は前年比45%増となった。
去哪儿の集計によるホテル宿泊の人気都市トップ10は、北京、杭州、上海、西安、重慶、武漢、南京、広州、成都、長沙となった。
清明節と春休みの重なりにより、花見や自然観光も引き続き主流で、瘦西湖、黄山、拙政園、華山、婺源篁嶺、鼋頭渚などは検索人気トップ20に入った。

去哪儿ビッグデータ研究院は、春休みの影響により、清明節は「閑散期ではない」状況となり、従来の「節気型休暇」から「観光型休暇」へと転換しつつあると分析。人々の行動も「自宅周辺の散策」から「航空機を利用した遠距離旅行」へと変化し、内需拡大を後押ししている。
さらに、ビザの利便性向上や「チャイナトラベル」の人気上昇を背景に、訪中外国人も増加。トルコ、アゼルバイジャン、ウズベキスタンからの旅行者は、いずれも4倍以上に増えた。
第一財経の取材によると、訪中観光客の間では、温浴・飲食・リラクゼーション・娯楽を一体化した大型入浴施設の人気が高まっている。北京や上海、杭州などに店舗を展開するスパ施設では、連休中に多くの外国人客が訪れ、飲食や休憩スペースで1時間以上待つケースも見られた。

また、清明節期間中はコンサートや音楽フェスも各地で集中開催され、開催地の消費を大きく押し上げた。中でも周杰倫が4月3日から5日にかけて杭州で開催したコンサートは、周辺ホテル予約を1.6倍に押し上げた。
予約サイトのデータによれば、通常1泊396~457元(約8,000円~9,200円)のホテル料金が、コンサート期間中には1588~2888元(約3万2,000円~5万8,000円)に高騰し、約6倍の価格差が生じた。西湖周辺のホテルでも2~3倍の値上がりが確認されている。会場はほぼ満席となり、飲食、宿泊、交通、周辺消費が大きく刺激された。

さらに、公式IP「周同学」を活用した都市連動イベントや、コンサート専用シャトルバスの運行、VR展示、限定グッズ販売なども展開され、「文化・観光・商業・スポーツ・エンターテインメント」を融合した新たな消費モデルが実践された。
このように、今年の清明節は春休みとの相乗効果により、旅行需要の長距離化と多様化、さらには消費拡大を伴う新たな観光トレンドを鮮明に示す結果となった。
(中国経済新聞)
