上海に初の「ペット郵便局」誕生 ネコの「店長」が市民をお出迎え

2026/03/30 13:00

中国・上海市徐匯区で3月26日午前、全国初となるペットをテーマにした郵便局が龍華路2670号の龍華郵便局で正式にオープンした。愛らしい「ネコ店長」が来訪者を迎える中、記念郵便商品やペット向けのカスタマイズサービス、野良動物の里親募集コーナーなどが同時にスタートし、会場は多くの市民でにぎわった。ペットを連れて訪れる人も多く、公益性とサービス性を兼ね備えた新たな“街のランドマーク”として注目を集めている。

当日は午前9時半の時点ですでに郵便局前に長い列ができ、入口付近の透明なケースの中では「ネコ店長」がゆったりと歩き回る姿が来場者の関心を引いた。窓口ではネコや犬のイラストが描かれた記念封筒やポストカードが人気を集め、市民が列を作って購入。これまで中国郵政が発行してきたペット関連の切手を持参し、その場でオリジナルの記念封を作る人や、開業記念のカラフルな消印や風景印を押して思い出を形にする人の姿も見られた。

ネコを飼っているという市民の趙さんは、「ペット郵便局の開業を知って、ぜひ来てみたかった。特別な体験ができてうれしい」と話し、専用にデザインされた記念封筒を手に、「記念スタンプとネコの切手を貼って、自分宛てに送るのが楽しみ」と笑顔を見せた。

また、館内に設置されたペット専用のプリントサービスも人気を集めた。自宅のペットの写真をアップロードするだけで、世界に一つだけのオリジナル郵便グッズを作成できるとあって、多くの来場者が体験。「コレクションとしても、友人へのプレゼントとしても価値がある」と利用者から好評の声が上がった。

この郵便局の特徴の一つが、「ネコ店長」の存在だ。来場者を迎えるこのネコは、もともと飼い主に捨てられた野良ネコで、保護団体に引き取られた後、現在は“店長”として活躍している。今後は里親募集も予定されているという。郵便局では動物保護プロジェクトと連携し、健康チェックや不妊手術を終えたネコや犬を対象に、里親募集を行う専用コーナーも設けている。

館内は大きく4つのエリアで構成されている。映像機器を活用して飼育に関する法律や知識を紹介する「啓発エリア」、里親募集や無料診療などを行う「公益活動エリア」、日常の飼育ニーズに応える「ペットサービスエリア」、そしてペット関連の切手やポストカードを販売する「グッズエリア」である。今後は毎週、「適切なペット飼育」をテーマにした講座や体験イベントも開催される予定だ。

ペットを連れて記念撮影に訪れた市民

上海では近年、恋人向け郵便局や武康大楼をテーマにした郵便局など、特色ある施設の整備が進み、すでに20カ所以上が展開されている。今回のペットテーマ郵便局の誕生により、郵便サービスはさらに市民生活や都市文化に密着した存在へと広がりを見せている。市民からは「公共施設がペットの存在も考慮してくれるようになってほしい」といった期待の声も聞かれた。

(中国経済新聞)