宇宙飛行士国際センター、2026年に海南自由貿易港へ

2025/12/10 14:26

海南省で開催中の「2025宇宙技術平和利用国際大会」で、宇宙飛行士の健康管理、宇宙技術の研究、宇宙分野の科学教育を統合した新たな国際拠点「宇宙飛行士国際センター(Astronaut International Center)」が、2026年に海南自由貿易港へ設置される計画であることが明らかになった。中国中央テレビ(CCTV)が報じた。

同センターは、宇宙飛行士に関わる研究・応用・教育を総合的に推進するプラットフォームとして構築され、「本部と複数の専門センター」で構成される予定だ。三亜市に本部を置き、宇宙教育基地を整備するほか、三亜・瓊海・儋州など海南各地に健康管理センターを設置する計画が示されている。

海南自由貿易港は、宇宙産業の発展を担う国家戦略の重要拠点として注目されており、文昌宇宙発射場を中心に、ロケット打ち上げ、衛星産業、宇宙観光などのプロジェクトが進んでいる。今回の宇宙飛行士国際センターの設立は、こうした産業クラスターの形成をさらに加速させる取り組みとなる。

国際大会では、長期滞在ミッションに不可欠な宇宙飛行士の健康管理技術の研究や、民間にも開かれた宇宙教育の普及など、センターが担う多面的な役割が紹介された。今後、国内外の研究機関や教育機関、企業との連携を深め、国際的な宇宙協力の新たなハブとしての機能が期待されている。

(中国経済新聞)