中国自動車工業協会(中汽協)は10月14日、最新のデータを発表し、9月の新エネルギー車(NEV)の生産と販売実績を公表した。それによると、9月の新エネルギー車の生産台数は161.7万台、販売台数は160.4万台で、それぞれ前年同期比で23.7%増、24.6%増を記録した。また、新エネルギー車の新車販売台数は、自動車新車全体の販売台数の49.7%を占め、市場におけるその存在感がますます高まっている。
新エネルギー車市場のこの成長は、中国の自動車産業が持続可能なモビリティへの移行を加速させていることを示している。新エネルギー車には、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)などが含まれ、これらの車両は環境負荷の低減とエネルギー効率の向上に寄与している。9月の販売台数が前年比24.6%増となった背景には、消費者需要の増加、政府の補助金政策、充電インフラの拡充、そして自動車メーカーの技術革新が挙げられる。
中汽協のデータによると、9月の新エネルギー車の販売台数は自動車市場全体のほぼ半分(49.7%)を占めており、新エネルギー車が中国の自動車市場の主流となりつつあることが明らかだ。この割合は、従来の内燃機関車に対する新エネルギー車の競争力が高まっていることを示している。特に、都市部での環境規制の強化や、消費者によるエコ意識の高まりが、新エネルギー車の普及を後押ししている。
中国政府は、2035年までに新車販売の大部分を新エネルギー車とする目標を掲げており、今回のデータはその目標に向けた着実な進展を反映している。自動車メーカーは、バッテリー技術の向上やコスト削減、車両ラインナップの拡充を通じて、さらなる市場拡大を目指している。また、充電ステーションや水素ステーションなどのインフラ整備も進んでおり、消費者の利便性向上につながっている。
9月の新エネルギー車販売台数160.4万台という数字は、中国の自動車産業がグリーントランスフォーメーションの最前線に立っていることを示している。前年比24.6%増という成長率と、市場シェア49.7%という結果は、新エネルギー車が中国の自動車市場の未来を担う存在であることを明確に物語っている。
(中国経済新聞)