微博と快手、ホット検索リストの不適切情報で調査対象に

2025/09/21 14:30

中国のソーシャルメディアプラットフォームである「微博(Weibo)」と「快手(Kuaishou)」が、ホット検索リストにおける不適切な情報の掲載を理由に、国家インターネット情報弁公室(以下、ネット情報弁)から調査を受け、処罰された。このニュースは2025年9月20日にネット情報弁の公式ウェブサイトで発表され、両プラットフォームがホット検索リストのメインリストに「スターの個人的な動向や瑣末な話題を過度に取り上げる」不適切なコンテンツを掲載し、ネット環境を損なったとして、問題が指摘された。これに対し、両プラットフォームは約談、期限内での是正命令、警告、責任者の厳格な処罰といった措置を受けた。
さらに、つい先日、類似の問題で「小紅書」も調査対象となった。9月11日、小紅書がホット検索リストの主要な部分でスターのプライバシーや瑣末な話題に関する不適切なコンテンツを頻繁に掲載し、ネット環境を損なったとして、ネット情報弁の指導のもと上海市ネット情報弁が調査を実施。こちらも同様に約談、是正命令、警告、責任者の厳格な処罰が科された。小紅書はこれに対し、「我々は真摯に受け止め、教訓を深く学び、是正要求を真剣に履行する。直ちに是正専門チームを立ち上げ、ホット検索リストの生態系に関する特別な管理を進め、リスト管理能力を向上させる」との声明を発表した。
ネット情報弁の発表によると、微博と快手のホット検索リストにおける問題には、それぞれ異なる特徴がある。微博の場合、ホット検索リストの「上位」にスターの個人的な動向や瑣末な話題に関するコンテンツが頻繁に登場し、ネット環境の健全性を損なったとされている。一方、快手はホット検索リストのメインリストにこれらの不適切なコンテンツが「集中して」表示され、エンターテインメントに偏りすぎた傾向が問題視された。この「過度なエンタメ化」は、ユーザーの関心を低俗な話題に誘導し、健全な情報発信の場としてのプラットフォームの役割を損なうものとされた。
両プラットフォームの問題の根底には、ホット検索リストが持つ特性がある。ホット検索リストは、ソーシャルメディアプラットフォームにおいて人気コンテンツを集中的に展示する窓口であり、ユーザーの行動データに基づく推薦ツールの一種だ。プラットフォームは注目度の高い話題をリストアップすることで、ユーザーの閲覧やインタラクションを促し、プラットフォームの活性度やユーザーの滞在時間を高める。さらに、ホット検索リストの一部のランキング枠を商業化することで、収益を得る仕組みも存在する。特に微博は、エンターテインメント情報の集散地として長い歴史を持ち、映画やドラマのプロモーション時期には、上位にランクインするホット検索の数が、作品の市場反響やファンの関心度を測る指標となることが多い。
小紅書のケースは、微博や快手の問題と類似している。9月11日の調査で、小紅書もホット検索リストにおいてスターのプライバシーや瑣末な話題を過度に取り上げ、ネット環境の健全性を損なったとして処罰を受けた。この問題に対し、小紅書は迅速に対応し、是正専門チームを立ち上げてホット検索リストの管理を強化する方針を示した。この一連の動きは、ネット情報弁がプラットフォームに対し、情報コンテンツ管理の主体責任を厳格に果たすよう求めていることを明確に示している。
中国では、ネット環境の健全性を保つため、「網絡信息内容生態治理規定」などに基づき、プラットフォームが適切なコンテンツ管理を行う責任が課されている。ホット検索リストのような目立つ機能は、ユーザーの関心を大きく左右するため、不適切な情報が拡散されると社会全体の情報環境に悪影響を及ぼす。特に、スターのプライバシーや瑣末な話題を過度に取り上げることは、低俗な文化を助長し、健全な議論の場を損なうとして、ネット情報弁は厳しい監視の目を光らせている。

(中国経済新聞)