中国初の中米合弁製薬企業BMS、60%の株式を売却

2025/09/18 07:30

中国初の中米合弁製薬企業が新たな局面を迎えた。最新の情報によると、ブリストル・マイヤーズ スクイブ(以下、BMS)は、中美上海施貴宝製薬有限公司(以下、上海施貴宝)の保有株式60%を売却する契約を締結した。買い手は高瓴資本(Hillhouse Capital)とみられるが、詳細は明らかにされていない。

9月16日、BMSは財新網の取材に対し、上海施貴宝の60%の株式を売却する契約を締結したと回答した。この売却は同社の戦略の一環であり、「強力な外部パートナーシップを通じて内部リソースを最適化し、地域戦略の深化を図るとともに、中国および世界の患者に長期的に安定した医薬品供給を確保する」ことを目的とする。BMSは「中国市場への揺るぎないコミットメント」を強調し、今後も中国市場への投資を継続し、革新的な治療法の導入を加速させ、医薬品のアクセス向上を通じて中国の患者に貢献すると述べた。ただし、買い手の具体的な身元、取引金額、対象となる製品ラインについては回答を控えた。高瓴資本もこの件に関するコメントを差し控えている。

売却前の上海施貴宝の株式構成は、BMSが60%、上海医薬が30%、国薬集団が10%を保有していた。上海医薬の最新財務報告によると、2025年上半期の上海施貴宝の総資産は15億4100万元、負債は6億8700万元、売上高は8億7700万元、純利益は14億3400万元であった。上海医薬の30%の持分に基づく純資産額は2億5600万元となる。

今回の取引により、特許が失効した一部の旧製品がBMSの中国製品ラインから切り離される。国家薬品監督管理局のデータによると、上海施貴宝は12の医薬品製造許可証を保有している。

上海施貴宝は1982年に設立され、中国初の中米合弁製薬企業として知られる。設立当時は改革開放の初期であり、海外企業は合資形態でのみ中国市場に参入可能であった。『上海医薬』の2010年の報道によると、上海施貴宝の工場は1985年に完成し、国際的な「医薬品製造管理基準(GMP)」に準拠した施設であった。米国や英国から200台以上の先進的な設備や機械を導入し、年間2000万元相当の医薬品生産を計画した。さらに、1988年には米国食品医薬品局(FDA)のGMP検査に合格した。

(中国経済新聞)