Zoomlion、World Robot Conferenceでロボット技術創新を展示し、スマート製造の未来を牽引

2025/08/17 12:45

Zoomlion(中聯重科)は、北京で8月8日から12日まで開催された2025年世界ロボット会議(World Robot Conference、WRC)において、産業用ロボットやヒューマノイドロボット分野における最新成果を披露した。ロボットユーザー、システムインテグレーター、開発者という三つの立場を併せ持つ同社は、新たな応用例やコア技術の変革、スマート製造の将来像を提示した。

Zoomlion ZValley Technology Co. Ltd. の曾光総経理は、「産業用ロボットとヒューマノイドロボットは、これまでの製造を置き換えるものではなくパートナーであり、ロボットが環境に適応することで、高品質・高効率・高知能を備えた製造へ進化させることが狙いだ」と語っている。

Zoomlionがロボット開発に着手したのは2006年で、大量生産向けのプログラム可能な産業用ロボットからスタートした。その後約20年にわたって取り組みを続け、2019年以降はビジョンとフォースセンサーを組み合わせた適応型ロボットを産業用インターネットアーキテクチャと連携させ、多品種少量生産にも対応できる仕組みを作り上げてきた。

こうした能力は、長沙にあるZoomlionスマート産業シティで実現している。同施設には300本のインテリジェント生産ラインがあり、2,000台を超える適応型ロボットが稼働。クレーンや掘削機、高所作業車、コンクリート機械などを生産している。生産モデルの切替も数分で行えるなど、高い柔軟性を備えている。

2024年以降、同社は産業用ロボット以外の自動化需要にも対応するため、ヒューマノイドロボットの導入を開始。2輪型2機種と2足歩行型1機種の計3モデルを開発し、切削加工、物流、組立、品質検査などで数十台が試験運用されている。

これらの機体には、マルチモーダル認識・意図認識、視覚・力覚・触覚センサーを統合した精密把持機能、安全性を考慮した両腕協調運動の計画機能が搭載されている。展開を加速させるため、同社は100以上のワークステーションを備えたトレーニング施設を設立し、AIネイティブなクラウドプラットフォームで大規模なデータ収集とモデル訓練も行っている。

これらの技術はZoomlionのスマート製造エコシステムに組み込まれており、同社の産業用インターネットプラットフォームには世界18カテゴリー、600以上のモデルに及ぶ170万台超の機器が接続されている。3万項目を超えるデータパラメータを収集し、ペタバイト規模の産業データ資産を構築しており、ロボットの継続的な進化やリアルタイムな協調・適応型生産を支えている。

今後、Zoomlionはハードウェアとソフトウェアの共進化を通じて新たな生産モデルを創り出し、産業用ロボットとヒューマノイドロボットのクラスタが連携する、自己認識・自己適応・自己意思決定機能を持つスマートファクトリーの構築を目指していく。

(中国経済新聞)