2025年世界ロボット大会の記者会見において、中国が2024年における産業用ロボットの販売台数で30万2000台を記録し、12年連続で世界最大の産業用ロボット市場であることが明らかにされた。
中国は現在、世界最大のロボット製造国でもあり、産業用ロボットの年間生産台数は2015年の3万3000台から2024年には55万6000台へと大幅に増加。また、サービスロボットの生産台数も1051万9000台に達し、前年比34.3%の成長を遂げている。

中国におけるロボットの応用領域も著しく拡大している。産業用ロボットは国民経済における71の大分類、236の中分類産業に導入されており、製造業におけるロボット密度は世界第3位に上昇した。さらに、サービスロボットは家庭、倉庫物流、商業サービス、高齢者・障碍者支援、医療リハビリなど多様な分野での普及が進み、その市場浸透率が急速に高まっている。
国際データ会社の統計によれば、2024年には中国メーカーが世界の商用サービスロボット市場で出荷台数の84.7%を占め、圧倒的なシェアを誇っている。
また、技術革新の面では、ロボット関連の知的財産活動も活発であり、中国のロボット分野における特許出願件数は世界全体の約3分の2を占めている。
中国電子学会の徐暁蘭理事長は記者会見で、「人型ロボットは人工知能とロボティクスの高度な融合の成果であり、具現化された知能の重要な形態です。今後は家事支援、製造現場、物流、防衛、教育、医療などの分野で活用が進み、新たな消費、新産業、新たな雇用を生み出すとともに、『新質生産力』の形成を加速する可能性を秘めています」と述べた。
(中国経済新聞)