ロシアとカンボジア、中国人向け「免ビザ措置」を相次いで発表

2025/12/3 11:29

中国メディアによると、ロシアとカンボジアが相次いで中国公民向けの「免ビザ政策」を発表し、観光交流の拡大を目指す姿勢が鮮明になっている。

ロシア、中国公民に最大30日間の無査証滞在を許可

ロシアでは、ウラジーミル・プーチン大統領が署名した命令に基づき、中国公民は12月1日から2026年9月14日まで、観光およびビジネス目的でビザなしで渡航できるようになった。滞在可能期間は最大30日間。

ロシアは欧亜大陸にまたがる世界最大の国で、東西約9,000キロ、南北約4,000キロにも及ぶ広大な領土を誇る。西はノルウェー、フィンランド、バルト三国、ポーランド、ベラルーシ、南西はウクライナ、南はグルジアやカザフスタン、東南は中国・モンゴル・北朝鮮など、多くの国と国境を接している。

今回の措置は、観光需要の回復や経済交流の拡大を図るロシアにとって、重要な施策とみられる。

カンボジア、2026年に免ビザ制度を試行

一方、カンボジア政府は現地時間12月2日、2026年6月15日から10月15日までの4カ月間、中国公民を対象にした試験的な免ビザ入国制度を実施すると発表した。期間中に入国した場合、1回の滞在は最大14日間認められる。

カンボジアでは近年、中国人観光客が主要な来訪者層となっており、アンコール遺跡群をはじめとする人気観光地の活性化に向けた取り組みを強化している。

観光市場奪回へ各国の動きが加速

ロシアとカンボジアによる相次ぐ免ビザ措置は、中国人観光客を巡る国際的な誘致競争が再び活発化していることの表れだ。

両国はそれぞれの地理的条件や観光資源を生かし、アフターコロナ時代の旅行需要を取り込む姿勢を強めている。

今回の政策が中国からの旅行者数にどのような影響を与えるのか、今後注目される。

(中国経済新聞)