【速報】少林寺の釈永信住職、刑事犯罪の疑いで調査中

2025/07/27 21:34

中国・河南省にある名刹「少林寺」の住職である釈永信氏が、刑事犯罪の疑いで当局による合同調査を受けていることが明らかになった。7月27日、少林寺管理処が公式に発表した。

同管理処の発表によれば、釈永信氏は寺院関連の事業資金および寺の資産を私的に流用・侵占したほか、仏教戒律に重大に違反し、長年にわたり複数の女性と不適切な関係を持ち、私生児までもうけていたとされる。

釈永信氏(本名:劉応成)は1965年9月6日、安徽省潁上県の出身。少林寺第30代方丈(住職)であり、第9期から第12期の全国人民代表大会(全人代)の代表を務めた経験を持つ。さらに、河南省仏教協会会長、中国仏教協会副会長という高位の宗教職にも就いていた。

少林寺は中国禅宗および武術の発祥地として世界的に有名であり、観光や文化事業を通じて国内外から多大な注目を集めてきた。釈永信氏はその中心人物として、国内外で「少林寺の顔」として知られていた。

しかし、近年たびたび「財政運営の不透明さ」や「私生活の乱れ」に関する疑惑が取り沙汰されていた。過去にもメディアにより「私生児疑惑」や「不動産ビジネスとの癒着」などが報道されたが、当人および少林寺側は否定し続けていた。

今回、当局による正式な調査開始と発表は、これらの疑惑が一部事実であった可能性を強く示唆するものであり、仏教界および中国社会全体に大きな波紋を広げている。

少林寺管理処は、「調査結果については適時社会に公表する」としており、今後の動向が注目される。

(中国経済新聞)