億緯リチウム、2026年に第1世代全固体電池を発表へ 

2025/06/29 16:30

中国の大手電池メーカー、恵州億緯リチウムエナジー(EVE Energy Co., Ltd.)は、同社設立24周年を記念して開催された「第2回リチウム電池大会」において、2026年にエネルギー密度350Wh/kg・800Wh/Lの第1世代全固体電池(All-Solid-State Battery 1.0)を市場に投入する計画を明らかにした。さらに、2028年にはエネルギー密度1000Wh/Lを超える第2世代製品(2.0)も発表する予定だという。

これは、業界内で主流とされていた2027年の量産予測を前倒しするものであり、同分野における革新性が注目されている。これまで、CATL(寧徳時代)やBYD(比亜迪)といった業界トップ企業も、全固体電池の小規模搭載は2027年から開始とする見通しを示していた。

億緯リチウム副総裁・電池システム研究院院長の江吉兵氏は会場で、「今年中に固体電池のパイロットラインの建設を完了する予定であり、実質的にはすでに量産レベルに近づいている」と述べた。また、「すでに多くの顧客と固体電池に関する協議が進んでいる」とも語り、市場投入に向けた具体的な準備が進行中であることを明かした。

億緯リチウムは2001年に設立され、2009年には深圳証券取引所の創業板に上場。同社は今後、固体電池を含む次世代電池技術を柱とし、自動車・エネルギー貯蔵分野における世界的リーダーを目指す構えだ。

(中国経済新聞)