中国製AIが急速に力を結集 ファーウェイクラウド、テンセントクラウドがDeepSeekに加勢

2025/02/4 11:31

このほどリリースされ、世界のユーザーや開発者から注目を集めているオープンソースのDeepSeek-R1に対し、中国製のAIがこのところ相次ぎ計算力や開発といった面でサポートしていくと表明している。

2月2日、テンセントクラウドは、高パフォーマンスアプリケーションサービスのHAIで、ボタン一つでDeepseek-R1モデルを設定できるようにしたと発表した。開発者は手作業での複雑なインストールや改良プロセスをせずに3分以内でモデルの起動や設定が可能という。また、DeepSeek-R1をCloud Studioやオブジェクトストレージなど自社のクラウドサービスとシームレス結合し、DeepSeek R1をベースにパーフェクトなAIアプリをスピーディーに構築する。

DeepSeek-R1は発表以来、性能面やコスト面が世界的に注目されており、学習技術が非常に強化され、少量の注記データのみでモデルの性能が大きく向上し、LLMのトレーニングへ新たな筋道をもたらしている。

テンセントのHAIは、開発者向けのGPUアプリ開発プラットフォームであり、豊富なツールやサービスを提供してAIの開発を手掛けやすくすることが狙いである。LLM、AI 作図、データサイエンスなど様々なAI環境をボタン一つでそろえ、開発の際に込み入ったレイヤーインフラに気を配る必要もなく、AIの力をスピーディーに自社のアプリに取り込むことができる。

HAIは、オープンサイドでのDeepSeek R1のAI利用対応に重点が置かれている。ファーウェイクラウドは2月1日、硅基流動とともに連日にわたり作業した末、自社のサービス「アセンド」をベースにしたDeepSeekR1/V3推理サービスを開発し、リリースしたと発表している。

このサービスの特長は、自社の推理加速エンジンにより硅基流動とファーウェイクラウドの「アセンド」が設定対応するDeepSeekモデルを海外の高規格GPUによるモデル設定に匹敵するレベルに引き上げたこと、またこのモデルが大規模な生産環境で安定稼働し、ビジネス用の設定に対応しうる安定かつ生産レベルのサービススキルを提供できることである。

「アセンド」は、ファーウェイクラウドが法人向けに提供した、ボタン一つで利用可能となるAI計算力で、「百模千態」の実用化を推進することが狙いである。「アセンド」の「百模千態」エリアでは、盤古LLMのほか、LLAMAやGLMなど、企業や開発者がよりスピーディーに独自のLLMアプリを構築できるようにする業界内での主要100種類以上のオープンソースLLMにもマッチングする。ファーウェイクラウドによると、「アセンド」はアグレッシブでフレキシブルかつ十分な計算力を備えているという。

(中国経済新聞)