2025年に入り、中国と日本の関係がにわかに熱を帯びている。
まず、連立与党を営む自民・公明両党の代表団が1月13日に北京に到着し、7年ぶりに中国共産党と「中日与党交流協議会」を行った。またこの日、中国の東部戦区代表団が東京に到着し、6年ぶりに自衛隊の基地を視察するなど、軍事交流を展開した。そして15日には日本から農林水産大臣が北京を訪れ、農産物や水産物の中国への輸出再開に向けて協議した。
このように中日両国が立て続けに相互訪問したり協議をしたりするのは、ここ10年余り見られなかったことで、「中日両国的に春が訪れた」といった印象も生まれる。
自民党の森山裕幹事長と公明党の西田実仁幹事長は、地位的には党代表に次ぐ与党のかじ取り役である。今回の北京行きの前に揃って首相官邸に足を運んで石破茂首相と会談した。石破首相も自民党総裁であって、両幹事長に対し「日中両国が様々なレベルで一連の交流をすることを望む」と言った上で、「私も早く中国を訪問したい」と述べた。
与党代表団は今回の訪中にあたり、石破首相からの親書を携えていた。
代表団一行は、北京に到着した日の午後に清華大学を訪れ、中央宣伝部の李書磊部長と会談し、翌日の午前には中央対外連絡部の劉建超部長と中日与党交流協議会を行った。その後、王毅外務大臣、全国政協の王滬寧主席、中央統一戦線活動部の石泰峰部長とそれぞれ会談している。さらに代表団は15日午前、国務院の李強総理と会談した。