中国のテック大手「テンセント・ホールディングス」(騰訊控股)は11月13日、2024年第3四半期の決算を発表し、売上高は1671.93億元(約3.60兆円)で粗利益は前年同期比16%増の888.28億元(約1.91兆円)、営業利益(Non-IFRS)は同19%増の612.74億元(1.32兆円)であった。
売上高を事業別に見ると、付加価値サービス事業は前年比9%増の827億元(約1.78兆円)で、海外のゲーム収益は「PUBGMOBILE」や「Brawl Stars」などの好調を受けて9%(為替要因を除けば11%)増の145億元(約3121億円)、中国本土のゲームは「Valorant」、「Honor of Kings」、「Game for Peace」、「Dungeon & Fighter: Origins」などの好調をバックに14%増の373億元(約8029億円)であった。またSNSの収益は4%増の309億元(約6551億円)であった。モバイルゲームのバーチャルツール販売、音楽の有料会員収益、ミニゲームアプリのサービス料はプラスとなったが、音楽のライブ配信やゲームの配信サービスについては前年割れとなっている。
営業サービス事業の売上は前年比17%増の300億元(約6458億円)であった。動画アカウント、ミニアプリ、Wechat検索の広告在庫に対して広告主からの需要が高く、パリオリンピック関連のブランド広告もわずかながら増収に貢献した。なお支出については、ゲームおよびEコマースの広告関連の増加分が不動産や食品・飲料関連の減少分を上回った。
フィンテックおよび企業サービスの売上は前年比2%増の531億元(約1.14億円)であった。フィンテックはほぼ去年なみと安定していた中、資産運用はユーザー数の拡大や顧客資産の増加を受け前年比増となったが、決済サービスは消費の伸び悩みでやや前年を下回った。企業サービスはクラウドや事業者の技術サービス料の増加を受け、前年を上回った。
またこの第3四半期、研究開発費は前年同期より9%近く増えて179億元(約3853億円)であった。
(中国経済新聞)