世界最大のラグジュアリーブランドであるLVMHがこのほど、アリババ・グループのクラウドサービス会社「アリクラウド」と、クラウドコンピューティングに関する5年間の長期契約を結んだと発表した。アリクラウドや大規模言語モデル「通義」を通じてハイクラスな消費体験をもたらすものである。
LVMHは、事業を成長させるため2019年からアリクラウドを導入しており、現在はデータ管理ツールDataphinを導入し、中国でのパーソナライズされたサービス提供に向けて設計した「LVMH ATOM」を支えている。
LVMHとアリクラウドはまた、クラウドコンピューティングやビッグデータについても提携している。
LVMHのグループマネージングディレクターであるStéphane Bianchi氏はプレスリリースで、「パートナー関係を強化することであらゆる事業の成長が一段と加速し、引き続きアリババクラウドやAIの革新力が充実化する」と述べた。
LVMHは、「アリクラウドのより先端的かつ検証を経た技術ソリューションが幅広く手に入り、運営が改善して中国で課題への対応が果たせる」と表明している。
LVMHの今回の5年契約は、中国本土や東南アジアで、セフォラのアジア太平洋支部、トラベルリテーラーのDFSも含めて計40以上のブランドやセクションをカバーするものという。
今回の契約で、中国でより活力があり没入型のショッピング体験が味わえるようになる。宝飾品ブランドのTiffanyやショーメ(Chaumet)はこのほど、Tmallへの参入を発表した。3Dでの商品展示やバーチャル試着、ライブコマースなど一連のサービスを提供するという。