中国スポーツ用品大手の「李寧」(LI-NING)は3月20日に2023年の決算報告を発表し、売上高は前年比7%増の275.98億元(約5782億円)、粗利益は同6.9%増の133.52億元(約2797億円)、グループ全体の粗利率はほぼ前年並みであった。
決算発表会で創業者の李寧(LI-NING)氏は、噂されている会社の非公開化について「様々な競争環境を前に、投資家への見返りが増える策はすべて検討範囲とするが、いまのところ特に予定はなく、後に報告することになる」と述べた。
李寧は3月12日、会社非公開化の情報を受けて株価が一時期20%以上も値上がりした。報道によると、李氏はあるコンソーシアムを率いて会社を買収し、香港証取で非公開とすることを検討しているという。TPGやPAG、ヒルハウス・インベストメントを含む複数の未公開株会社が打診しているとのことである。
今年で上場20年目となる李寧は、現在の時価がおよそ550億香港ドル(約1.06兆円)で、ピークだったおよそ2000億香港ドル(約3.86兆円)から程遠い数字となってしまった。株価は2023年からも下落の一途をたどり、低迷期に入っている。非公開化について報道している各メディアによると、李氏本人は「その程度の会社ではない」と見ているという。シューズ・ウェアではBelleグループが株価下落の後に非公開化に踏み切った前例があり、李寧が同じ道をたどる可能性も排除できない。
(中国経済新聞)