モデルナ、中国初の工場建設を開始 投資額は740億円

2023/11/8 11:30

11月6日午後、上海市で、グローバル企業であるアメリカの製薬大手モデルナが、中国初の工場となる研究開発生産本部の建設を開始した。同社の最高経営責任者であるステファン・バンセル氏のほか、上海市や閔行区の幹部、市や区の関係者が着工式に出席している。

モデルナ初の中国工場であることから、承認などの手続きを急ぐために、市や区の各部門が協力しながらガイダンスと審査を同時に進めてスムーズに事を運ぶようにした。また、モデルナのスタッフと建設場所である莘荘産業エリアで事務作業を共同進行しており、モデルナの要望に応じて現地でレスポンス2時間+実行4時間という勤務体制を敷き、時差の影響を抑えるために交替制で24時間対応している。

      モデルナCEO ステファン・バンセル氏

今年7月5日に上海で、モデルナと上海市経済情報化委員会、閔行区政府が事業協定を結び、それからわずか3か月あまりの10月8日に用地の取得と譲渡契約の締結、そしてちょうど第6回輸入博覧会の開催期間中での着工に至った。

工場は工業用地の面積が269.58ムーで、投資額はバイオメディカル関連では外資系工場建設として過去最大額となるおよそ36億元(約744億円)である。

バイオメディカルは上海で、先端主要業種3分野の一つであり、1993年にハイテク産業の重点発展対象に指定された。当初の生産額は50億元(1033億円)に満たなかったが、それから30年間でおよそ2000億元(約4.13兆円)にまで成長した。また産業規模はここ3年間連続で1000億元以上(2兆円以上)の伸びを示し、およそ9000億元(約18.6兆円)にまで達している。

(中国経済新聞)