ジャック・マー氏、パキスタンに現る 移動経路はアリババ傘下の通販会社に関連か

2023/07/7 20:30

6月に浙江省杭州のアリババ本社に姿を見せた創業者のジャック・マー氏がその後、「行脚」に乗り出している。

パキスタンのNutShellグループ創業者であるAzfar·アッサン氏がSNSでこのほど、マー氏とともに映った写真を掲載した。アッサン氏によると、マー氏はパキスタンのラホールに20時間以上滞在した。同行者は中国人5人、外国人2人と質素なもので、その後ウズベキスタンに向かったという。

アッサン氏はマー氏のパキスタン訪問目的を明らかにしていないが、今回のマー氏の移動経路を見ると、多くはアリババ傘下の通販会社・ダラズ(Daraz)の進出国である。ダラズの公式発表を見ると、会社設立は2012年で、パキスタンに本社があり、アパレル品、ファッションアクセサリー、3Cデジタル品などを提供するB2Cを手掛け、国外ではバングラデシュ、スリランカ、ネパールで事業展開している。

ダラズは2018年にアリババに買収されてから急成長を遂げており、アクティブユーザー数が5倍に増えて1500万人以上となっている。2021年にはパキスタンとバングラデシュに1億ドル(約145億円)を投資しており、CEOのミケルセン(Bjarke Mikkelsen)氏は当時、向こう5年以内に年間の注文数を2倍に増やしたいと述べていた。

アリババは2016年には東南アジアの通販会社ラザダ(Lazada)を、2018年にはトルコの通販会社Trendyolを買収しており、今回の取り組みも単なる新興国戦略の一環である。

(中国経済新聞)