中国日本商会「RCEPを利用する日系企業が増加、2023年はさらなる好況を期待」

2023/06/17 11:30

中国日本商会が6月14日に実施した「中国経済と日本企業2023年白書」の発表会で、「地域的な包括的経済連携」(RCEP)の利用で中国に進出する日系企業が増えているとのアンケート結果が示された。

白書によると、貿易に従事している在中国日系企業のうち、自由貿易協定や経済連携協定(EPA)を利用している割合が前年より0.7ポイント増えて40.5%となった。

RCEPは、2022年1月1日にASEAN10か国、中国、日本、オーストラリア、ニュージーランドにより発効し、同年2月1日に韓国、3月18日にマレーシア、2023年1月2日にインドネシアで発効した。さらに2023年6月2日にフィリピンで批准され、締結した15か国すべてで発効したことになる。

RCEPはまた、日中両国における初めての自由貿易協定であり、工業製品では両国合わせておよそ86%が関税撤廃の対象となる。特に恩恵を受けるのは日本から中国に輸出される自動車部品、鉄鋼、化学品、家電、繊維製品などで、日本酒や焼酎などのアルコール類もいずれ関税が廃止される。

中国日本商会の高島竜祐副会長兼調査委員長は、「RCEPは発効から間もなく3年目に入り、利用する日系企業の割合も一段と増えるだろう」と述べている。 このアンケートは、日本貿易振興機構(JETRO)が毎年行っている「海外進出日系企業実態調査」であり、2022年度は720社を対象に8月22日から9月21日にかけて実施された。

(中国経済新聞)