中国国家統計局の付凌暉報道官は15日、中国経済は今年に入ってから徐々に正常化し、雇用市場の安定を後押ししていると述べた。5月時点の中国全国都市調査失業率は5.2%で、前月と同じだが全体的には低下傾向にある。そのうち、25~59歳の失業率は4.1%で、前月より0.1ポイント低下し3ヶ月連続で低下している。また、移民労働者の失業率も3ヵ月連続で低下し、5月の失業率は前月から0.2ポイント低下の4.9%となっている。
付凌暉報道官は、雇用の改善を促す要因として3つの点を挙げており:
「第一に、国民経済の回復が雇用の増加に寄与している。年初来、中国の内需は拡大、消費が大きな役割を果たしたことで、労働に対する市場の需要は増加し、1月から5月にかけて社会消費財小売総額は前年同期比9.3%増となった。
第二に、サービス部門の成長により、雇用の機会が増えた。 サービス業、特に運輸、宿泊・飲食、観光などの接触型サービスの急速な回復は、雇用に大きな影響を与えており、1月から5月にかけて、サービス業の生産指数は前年同期比9.1%増となった。
第三、地域と部門による雇用優先政策の実施、市場型雇用の促進、主要グループの雇用支援、起業促進、職業技能訓練の開始、雇用に関する公共サービスシステムの改善など安定した雇用政策が良い結果をもたらした」
と述べた上で、「現在の雇用市場の圧力と構造的問題、特に若者の就職難と高技能者の不足は無視してはならない」と念を押した。
また若者の雇用については、5月の16-24歳の総数が約9600万人、3300万人以上が仕事を求めて労働市場に参入し、この3300万人のうち2600万人がすでに仕事を見つけ約600万人がまだ仕事を探している状態だという。付凌暉報道官は「若者の失業率が高いにもかかわらず経済が改善を続けているため、全体的な雇用状況はまだ十分に支持されている」と強調した。
(中国経済新聞)