中国のファストファッションのeコマース大手・SHEINが、中国以外の生産拠点の一つとしてメキシコに工場建設の計画をしていることが、関係者の話で明らかになった。
この工場でSHEINの製品を生産することで、中南米の顧客の輸送時間や流通コスト削減にもつながる。これは、シャインの中南米市場進出への大きな一歩になるとされ、同社は今年4月、ブラジルに今後数年間で7億5000万レアル(約206億2000万円)を投資し、製造業者のネットワークを構築する計画を発表している。
メキシコ工場の建設は最終的な決定ではないとし、匿名を希望した上で関係者の一人は「SHEINは最近アラブ首長国連邦(UAE)アブダビ首長国の政府系ファンド、ムバダラ・インベストメントとセコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉資本中国基金)から調達した20億米ドル(約2769億円)を、拡張資金に充てる予定だ。同社は、最新の資金調達ラウンドで、660億米ドル(約914兆円)に下がったにもかかわらず、年間売上高で40%の成長を維持している」と述べた。
またSHEINの中南米会長であり、元ソフトバンクグループの最高執行責任者(COO)であるラウール・マルセロ・クラウレ氏は、声明の中で「SHEINの現地化戦略により、リードタイムを短縮しながら、商品数を増やし、地域経済をサポートすることができる」と述べ、最後に「弊社は、近い場所を探している」とし、販売地から近い場所に生産拠点を建設する計画があると言及した。
(中国経済新聞)