中国の家電大手「国美零售」(GOME Retail Holdings Ltd)の関係者は2月6日の昼、「筆頭株主である黄光裕(Huang Guangyu)氏の保有する株式割合が30%未満となり、国美零售は今、支配者が不在だ」と述べた。黄氏は無利息無担保の貸付により現金を賄っている状態という。債務の株式化案が認められれば、黄氏の持株割合が20%-30%にまで回復するという。
国美零售の関連会社である「中関村」は2月3日夜、「黄氏はすでに国美零售の支配者ではなく、国美零售は支配者が不在である」と発表した。黄氏はそれまで、国美ホールディングスと国美電器を通じて間接的に中関村の株式35.15%を保有していたが、国美電器を統制する立場でなくなったので、中関村の株の保有割合が7.37%減った。また、国美ホールディングスは今年2月1日から2月3日にかけて、中関村の全株式の2.07%にあたる1562.1万株の売却を余儀なくされている。
国美零售は2023年1月18日夜に、黄氏が債務の株式化によって本人および関係先の持株割合を25.66%増額する予定と発表していた。これには国美零售の株主総会および香港証券取引所上場委員会の許可が必要である。黄氏の所有する会社は2022年12月から2023年1月にかけて、無利息無担保で計7.8億香港ドル(約131.4億円)を国美零售に融資している。
(中国経済新聞)