2022年、中国の貿易相手先ランキング上位3位は前年と同じASEAN、EU、アメリカの順であったが、4位と5位に変化が生じている。
中国税関総署が先ごろ発表した2022年の輸出入データによると、韓国との貿易額が前年比0.1%増 3622億ドル(約47.1兆円)で、日本は同3.7%減の3574億ドル(約46.5兆円)であった。これにより韓国が順位を1つ挙げて4番目の貿易相手先となり、日本は5位に後退した。
2021年の中国のデータでは、日本との貿易総額が2020年比で17.1%増えて3714億ドル(約48.3兆円)であったが、このところ日中両国の経済関係が政治の影響を強く受けるようになっている。上海国際問題研究院の陳友駿(Chen Youjun)教授によると、「日本企業は中国との貿易でかなり慎重であり、これが原因で両国間の貿易量が伸びていない」と述べている。
日本のある匿名の貿易関係者によると、2023年の中国との経済や貿易関係について、省エネ・環境保護、エコ活動、ヘルスケア、介護問題など、共に関心があり成長が十分期待できる分野が多分に存在するとみており、「まずこういった分野で協力を深めてはどうか」と述べている。
おりしも1月29日、在日中国大使館が日本人に対する一般ビザの発給をこの日から再開すると発表した。この前の1月20日にはホームページ上で、「コロナの影響で一時的にビザ受付を縮小せざるを得なかったが、コロナの情勢に応じて業務はすでに元通りに戻っている」と発表している。
上記の貿易関係者は、中国との貿易や往来の回復について、アフターコロナで元の軌道に戻ることはいい知らせだとの喜びを示している。また陳教授も、日本との貿易を支えていく大切な要因である経済交流の基盤はまだ存在するとし、「中日両国とも、有識者の間では経済交流や貿易の拡大を望む声がやはり多数存在する」と述べている。
(中国経済新聞)