中国乗用車市場情報連席会(CPCA)が1月10日に発表したデータを見ると、2022年の乗用車の小売台数は2054.3万台で、前年より38.6万台、率にして1.9%増えた。このうち外的要因を受けた3-5月は前年同期より103.1万台少なかった。
乗用車のうち燃料車(新エネ車を除く)の小売台数は、2019年が1968万台、2020年が1818万台、2021年が1716万台と推移し、2022年はさらに13%も減って1487万台であった。2022年は6-9月が前年同期比6%増であったが、12月は前年比6%減の153万台となっている。
一方で、新エネ車は市場の成長を着実に捉えており、データを見ると2022年は新エネ乗用車の卸売り台数が前年比96.3%増の649.8万台で、中国国内の小売台数は90%増の567.4万台であった。中でも新エネ車の市場占有率が前年より12.6ポイント増えて27.6%となったのは注目に値する。CPCAの崔東樹(Cui Dongshu)事務局長によると、燃料車の取得税が50%減額されながらも新エネ車は勢いが衰えず、好調を維持しているという。
新エネ車のシェアが高まったことで、メーカー別の売上ランキングも変化している。CPCAが発表した広義の乗用車の卸売り台数は、2021年は1位が一汽VW、2位が上汽GMであったが、2022年のトップ3はBYD、一汽VW、吉利汽車であった。このうちBYDは乗用車小売台数が3月に上汽VWを抜いて3位に浮上し、新エネ車メーカーとしてただ一つ上位3位に食い込んでいる。
崔事務局長は、「新エネ乗用車は2022年、普及率が2021年より12.6ポイント増えて27.6%となった。これからも急速に増えていき、2023年は販売台数が850万台となり普及率は36%に達する」と述べている。
(中国経済新聞)