中国外務省、「中国訪問ビザの発給停止は遺憾」との日本側の抗議に回答

2023/01/11 23:36

中国外務省で1月11日に行われた定例記者会見で、「昨日、日本人の中国行き一般ビザの発給を停止したと発表したが、これに対して日本政府が『日本での中国人への入国措置はPCR陰性証明であって、中国側のやり方は対等性に欠けている』と遺憾の意を表し抗議した。これに対してどうコメントするか」との質問が出た。

これに対して汪文斌報道官は、「何度も指摘しているように、少数の国が科学的な根拠や自国のコロナの実態を無視して中国からの渡航者に差別的な入国規制措置を講じている。中国はこれらの国の差別的な措置という状況に合わせて対等な反応を示した。国民の正当な権益を守り、また国と国との正常な往来や協力を維持するための必要な環境であり、正当で合理的なものだ」と述べた。

また汪報道官は、「この場を借りて、関連した事実について説明したい。各国の衛生や防疫の専門家が最近、中国からの入国制限策は科学的ではなく不必要だと指摘している。シンガポールの保健大臣は、『2022年の最後の4週間、中国からの入国者における感染者の割合は入国者全体の感染割合の5%以下で、一部の国や地域よりずっと低いので、現在は中国向けの感染対策をする必要はない』と言っている。また世界保健機関のクルーゲ欧州地域局長は、『中国はかねてからウイルスのゲノム配列などを国際社会にシェアしている。中国で今流行している変異株は、ヨーロッパや他の地域ですでに見られているものであり、中国のコロナがヨーロッパに大きく影響することはあり得ない。予防的な措置はみな科学的な根拠に応じ、適度に非差別的なものとするべきだ』と言う。また、『新たな変異体のXBB.1.5はアメリカで急拡大しており、変異株による脅威はいつでも現れ、またどこからでも現れる』とも言っている」と述べた。

さらに汪報道官は、「多くの国が中国からの渡航制限は講じないと表明しており、一部の国は中国からの訪問を歓迎すると明言している。関係各国に対し、事実から見て科学的かつ適度に防疫措置を講じ、正常な往来や交流、協力へ条件を整えるよう改めて求める」とも述べた。

(中国経済新聞)