中国国家税務総局:今年の輸出税還付総額が31兆円を超える

2022/11/29 19:30

中国国家税務総局のデータによると、今年1月1日から11月10日までに中国が取り扱った輸出税還付(免税)は、全国で1.6406兆元(約31兆円)と前年同期比14.9%増となり、中国の海外輸出が成長するための大きな支えとなっている。

税務総局によると、今年に入ってから、輸出税還付手続きの見直しが行われ、「非接触」方式による手続きの推進、11種類の申告書類の合理化、「容缺手続(提出書類に不備がある場合、後から不備を補正する前提で一時的に受理し、審査を進める行為)」の実施を始めた。また、税務総局は、こうした見直しが企業の負担軽減と税務処理の効率化に寄与するとしている。

データによると、政策実施から11月10日までの間、すべての企業がオンラインで輸出税還付手続きが行えるようになり、書類の提出が不要になったことで、合計4.9万社、43万枚にものぼる紙の削減に繋がった。また、すでに新しく輸出税還付手続を行った1.5万社以上が、「容缺手続」の恩恵を受けている。

加えて、税金の還付スピードもさらに向上している。今年から、中国全土の税務当局は、輸出企業に対する通常の税金の還付処理に要する時間を平均で6営業日以内に短縮している。今年6月20日からは、輸出税還付の進捗をさらに加速させるため、輸出税還付信用資格が良好で還付規模が大きい第1種、第2種企業の通常還付処理時間を平均3営業日以内に短縮した。

また、税務総局は脱税の定期的な取り締まりにも深く関与している。税務総局収入計画計算部部長の蔡自力(ツァイ・ズリー)氏は、先日の記者会見で、今年に入ってから総額334.33億元(約6492億円)の税務上の損失が回収されたことを発表している。

(中国経済新聞)