習近平氏「過去10年間の実績は歴史的一里塚」

2022/10/16 18:15

10月16日午前、北京の人民大会堂で中国共産党第20回全国代表大会が開幕した。開幕式で、習近平総書記が前回大会の2018年に続いて5年ぶりに政治報告を行った。

2012年に中国の最高指導者となった習総書記は、自らがリーダーである時代を「新時代」と称し、過去10年間の活動を振り返った際に、「新時代の10年間の偉大な変革は、共産党史、新中国史、改革開放史、社会主義発展史、中華民族の発展史上における一里塚だ」と述べた。

中国の歴史におけるこの「一里塚」という10年間、果たしてどういった活動をしたのだろうか。

習総書記は、「10年間、われわれは共産党や人民の事業で重大な現実的意義や深い歴史的意義のある三つの出来事を経験した。一つ目は中国共産党の創立100周年を迎えたこと、二つ目は中国の特色ある社会主義が新時代に入ったこと、三つ目は貧困を脱却しゆとりのある社会を全面的に形成するという歴史的任務を果たし、最初の100年の奮闘目標を実現したことである。これは中国共産党と中国人民の団結や奮闘で勝ち取った歴史的な勝利で、素晴らしき中華民族の発展史における歴史的な勝利で、世界に深い影響をもたらす歴史的な勝利でもある」と指摘した。

さらに習総書記は、「過去10年間、新時代の中国の特色ある社会主義思想を打ち立て、中国の特色ある社会主義の基本方針を堅持し発展させ、国政運営における一連の新たな理念や思想の戦略を掲げ、中華民族の偉大な復興の実現という中国の夢を掲げ、マルクス主義の中国化や時代化という新たな飛躍を実現した」とも指摘した。

過去10年間における中国経済の実績について習総書記は、「中国経済の実力はすでに歴史的な飛躍を実現している。国内総生産(GDP)は54兆元から114兆元となり、世界経済に占める中国の経済規模の割合は7.2ポイント上がって世界2位の18.5%となった。1人あたりGDPは39800元から81000元に増えた。製造業の規模や外貨準備高は世界で1位である。社会全体の研究開発費は1兆元から世界2位となる2兆8000億元に達し、研究者の数は世界1位である。基礎研究やイノベーションも増強し、核心となる技術も開発され、戦略的新興産業が大きく発展し、有人宇宙飛行、月や火星の探査、深海や地下深部の探査、スーパーコンピューター、衛星測位、量子情報、原子力発電技術、大型機の製造、バイオメディカルなどで大きな成果を挙げ、イノベーション型国家への仲間入りを果たした」と述べた。

また、過去に例を見ない腐敗取締り活動を展開し、「多くの人を怒らせても14億を裏切らない」という使命を担い、多数の腐敗者を痛めつけ、共産党、国家、軍の内部に存在する深刻な欠陥を消去し、共産党の質、色、においを永遠に変えないようにした。

習氏はまた、「中国共産党は世界情勢が大きく変化する歴史にあって常に時代の前方を進み、国内外の様々なリスクや試練に対応する歴史的プロセスで常に全国民の屋台骨となり、中国の特色ある社会主義を堅持し発展させていく歴史的プロセスで常に力強いリーダーの中心になっている」とも指摘した。

中国共産党第20回全国代表大会は7日間にわたって開催され、22日の午後に閉幕する。翌日に行われる第1回中央委員会全体会議で次期の中央政治局および常務委員が選出され、新たな総理も決定する。

(中国経済新聞)