中国の住宅都市建設省、都市計画設計研究院、バイドゥマップが7月29日、共同で「2022年主要都市の通勤調査報告」を発表した。去年の9-11月、地下鉄など通勤用路線が存在する44の都市の市街地に住む2.15億人と就業者1.05億人を対象に、勤め先と自宅および通勤事例をもとに、通勤の時間や空間、交通手段について計9項目を報告し、主要都市における最新の通勤事情をまとめ上げた。
これによると、通勤時間が60分間を超えるケースを、勤務先が遠い状態として「極端通勤」と定めており、2019年における該当者は1400万人で、32の都市でこの割合が増えているという。
超大都市である北京、上海、広州、深センは、通勤距離が平均9.4キロメートルで、前の年より0.4キロ伸びている。中でも北京は、前年より0.2キロ伸びて全中国で最も長い11.3キロとなっているほか、片道60分を超える割合が3%増えて30%に達している。距離を見ても、またその伸び幅や伸び率を見ても、北京は通勤が最も大変な都市である。
また報告によると、60分を超える通勤者1400万人のうち、600万人近くが若い世代である。若い世代における60分超の通勤者の割合は、北京は26%、上海が13%、広州が10%、四川省の成都が10%となっており、通勤事情がさほど悪くない深センや浙江省の杭州も、若者の10%近くが60分を超える通勤を強いられている。
(中国経済新聞)