世界で唯一の新型コロナウイルス感染症予防薬である「Evusheld」(中国語名「恩適得」)の輸入許可が下されていた海南省のボアオ楽城国際医療観光エリアで、7月9日から初回予約者への投薬が始まっている。
アストラゼネカが開発したこの予防薬について、海南島では2回分の接種料金が13300元(約27万円)であり、予防効果は半年以上続くとのことである。
この薬がボアオで利用されるのは、現地の楽城国際医療観光エリアにおける「先行実施策」によるものであり、中国での本格利用開始というわけではなく、あくまでもエリア内限定である。
ただし、世界的に流行しつつある変異体のオミクロンBA. 5が中国にも伝わっていることから、この薬が長持ちするのかとの問いも出ている。これに対して業界内では、BA. 5は免疫回避力が強いので今後は中和抗体を増やす必要がある、との見方が出ている。
オックスフォード大学の最新の分析によると、この薬は今回現れたオミクロンBA.4や BA.5に対しても効果があるという。
(中国経済新聞)