北京市政府は、7月11日より学習機関、図書館、博物館、映画館、美術館、娯楽施設、スポーツ施設、トレーニングジム、公演会場、ネットカフェなどに入る場合、例外適用者を除きワクチンの接種を必要とすると発表した。
これを受け、強制的にワクチンを打たせる取り組みが始まっている。
6日、SNSで「北京のある村で、60歳以上のワクチン未接種者がいる世帯は支援制度の対象外とする」との情報が流れた。
ネットで伝わった資料によると、北京市房山区韓村河の下中院村は7月5日、全村民に対して、がんの治療や腎臓病の透析を受けている人以外はワクチンの接種を義務付けるとの「重要通知」を発表した。
村役場で検討した結果、60歳以上で新型コロナのワクチン未接種者がいる世帯は、この日よりすべての支援制度(飲料水の支給、記念日の主食類や食用油の支給、70歳以上への助成金、果樹園の配当金など)の対象外とする、とのことである。
村役場によると、これは事実であり、高齢者のワクチン接種率を引き上げるための取り組みだという。ただし、接種は強制ではなく、あくまでも「希望者」が対象としている。
北京では、このところコロナが再拡大しており、7月5日にはいずれもオミクロン株の変異体「BA.5」の新規感染者6人が発生している。
7月6日に行われた北京市の新型コロナ対策に関する発表会で、衛生健康委員会の李昂副主任は、「感染リスクの高い60歳以上の高齢者や公共サービスの従事者を守るため、11日から一部の公共の場所に入る場合はワクチンの接種を必要とする」と述べた。
(中国経済新聞)