中国公安当局のネットワークセキュリティー部門は6月27日、世論操作のコメントを発信する「ネット水軍」への取り締まり活動を開始すると発表した。
このところネットの「クリーン化」活動を進めている公安当局は、「ネット水軍」に関する違法行為の捜査を続けており、ここ3年間で600件以上を摘発し、4000人以上を逮捕している。
ところが、「アクセス経済」や「ファン経済」などの影響で、取り締まり活動を続けながらも後を絶たない状態である。アカウントの活性化をはかって「話題作り」「話題狙い」といった有害な情報を発信し、コメントを操作したりかき乱したりするケース、あるいは悪い情報を流してゆすり・たかり行為を行い、市民の権益を侵害するケース、有償でコメントの削除やアクセス向上へのあおり行為を行い、経済や世の中の秩序を乱すようなケースなどがある。こうした行為に批判の声が高まっており、市民からの通報やメディアの報道、全人代への提案などといった形で、大きな社会問題となっている。
これに対して公安当局は、中国全土で6か月にわたる「ネット水軍」の取り締まり活動を即日開始すると発表している。
(中国経済新聞)