中国政府は、「幹部の配偶者、子供およびその配偶者による企業の管理規定」という文書を発表し、共産党の委員(党グループ)やその組織(人事)部門に対して、政治的地位の引き上げや管理責任の強化、業務体制の整備、規律の厳格化、そしてこの「規定」の完全実行を果たすよう求めるとの通知を発した。
この「規定」は、政府の幹部の配偶者、子供およびその配偶者の会社の経営などに際する管理の適用対象や状況、業務上の措置、規律などを定めたもので、権力の行使におけるルールや制約により根本的に政治的リスクを防止し、家柄をクリーンなものとするよう求めている。
適用対象となるのは、政府の機関や団体・組織、企業や団体などの局以上の職務における幹部が、会社を運営したり個人または外国の企業などで管理職を務めたり、未公開株ファンドを手掛けたり、有償で仲介や法的サービスなどを施すような状況である。また、幹部の格付けやタイプによって禁止事項を分けており、職位が高いほど、また部署が総合的なものであるほど規制が厳しくなる。
さらに、対象者が個人事項について年間報告をする際に、配偶者、子供およびその配偶者の会社経営の実情を記入し、また報告後に発生した状況についても速やかに報告するよう求めている。これらの報告はまた、無作為の検査や重点チェックを行い、規定違反が見つかった場合は幹部に説明を求めたうえ、当該者がその会社から離職するか、あるいは幹部本人に対して現職務からの除名か配置転換をし、状況によっては処分を施す。またこのうち、昇進またはさらなる登用が予定されている幹部に対しては、昇進や抜てきにおける「考課基準」と結びつけ、規定にそぐわないと思われる者はその会社から離脱させ、これに従わない場合は起用を見送るとしている。
さらにまた、虚偽の報告をした場合、規定違反をした配偶者、子供およびその配偶者が、他社や他人による株式取得などといった形で事実上離職をしていない場合、また職権を利用して配偶者、子供およびその配偶者による会社経営に便宜をはかり、利益を得た場合は、管理不徹底により深刻な損失や悪影響を招いた部署や責任者を、法に基づき厳正に処分する。
(中国経済新聞)