武漢で自動運転車「Apollo Go」が一斉に走行不能に 高架道路で乗客が長時間取り残される

2026/04/1 12:39

3月31日夜、中国・武漢でBaidu傘下の自動運転配車サービス「Apollo Go(蘿蔔快跑)」の車両が相次いで走行不能となり、一部の乗客が高架道路上などで長時間取り残される事態が発生した。複数の利用者がSNS上で状況を投稿し、注目を集めた。

当日21時ごろから、湖北省内のユーザーを中心に「車両が突然停止した」「高架や幹線道路上で動かなくなった」といった報告が相次いだ。利用者の一人である魯氏は、三環線の高架道路上で車両が突然停止し、約2時間にわたり車内に取り残されたと証言。「周囲を大型トラックが高速で走る中、車が道路の中央で止まり非常に恐怖を感じた」と語った。

魯氏によると、車内の緊急通報機能(SOS)は機能せず、後部座席の画面から電話をかけても接続できなかった。最終的にコールセンターへ連絡がついたものの、「担当者を向かわせる」との説明の後、約1時間待っても対応はなかったという。その後、警察に通報し、23時ごろに交通警察と同社スタッフが到着、ようやく現場を離れることができた。

別の利用者である周氏(仮名)も、同日20時半ごろに乗車後、車内で異常を示す警告が続き、約10分後に車両が停止したと説明する。高架上で下車できず、長時間車内で待機を余儀なくされた。緊急連絡やアプリのサポートもつながりにくく、「対応に不安を感じた」と述べている。最終的には通りかかった交通警察に救助され、高架から降りることができたという。なお、運賃は通常通り請求されたが、補償に関する説明はなかったとしている。

同日夜には、同様のトラブルに関する投稿が多数確認され、カスタマーサービスへの連絡がつながらない、対応が遅れるといった指摘も相次いだ。記者が問い合わせたところ、同社カスタマーサポートは「車両番号がないと状況確認はできない」とした上で、当該トラブルについての詳細は把握していないと回答した。

一方、同日深夜、武漢市の交通警察は通報を発表し、20時57分以降、複数の「蘿蔔快跑」車両が道路上で停止しているとの通報が相次いだと明らかにした。警察および交通当局が現場に急行し、同社スタッフと連携して対応に当たった結果、乗客は全員無事に車外へ避難し、負傷者はいなかった。原因については、現時点で「システム障害」の可能性が高いとされ、引き続き調査が進められている。

「蘿蔔快跑」は、Baiduが展開する自動運転モビリティサービスで、2025年10月時点で累計走行距離は2億4000万キロを超え、このうち完全無人運転は1億4000万キロ以上に達している。サービスは世界22都市に展開され、累計利用回数は1700万回を超える。

なお、同サービスでのトラブルは今回が初めてではない。2024年7月にも、帰宅ラッシュ時に車両が路上で停止し、最終的に交通警察が対応する事例が報じられている。運営側は、問題発生時には車両情報を提供すれば迅速に対応し、技術の改善を続けていくとしている。

(中国経済新聞)