2026年元旦明けの初出勤日、江蘇省の4つの「万億級」都市(GDP1兆元、約20兆円超え)が一斉に「人工智能」(AI)を焦点に据えた。南京・蘇州・無錫・常州がそれぞれ大規模会議を開催し、AIを軸とした産業アップグレード計画を発表。
これは「十五五」(第15次5カ年計画)開始年にあたり、省政府が「人工智能+」行動を全面的に推進し、AIを千行百業に全方位で融合させる方針を打ち出したことと完全に一致する。
江蘇省はAIを新質生産力の鍵と位置づけ、製造業大国から「智造」大国への転換を加速させる構えだ。
南京は全国初の国家人工智能創新應用先導区「アップグレード版」を発表。
1月4日、全市科技创新と産業創新の深度融合発展大会で《南京市深入推進「人工智能+」行動、打造国家人工智能創新應用先導区アップグレード版実施方案》を重磅リリース。
これは全国で初めての先導区アップグレード版方案で、2027年までに「十百千万」目標(特色産業園区10カ所、優秀業界大模型100個、智能端末・智能体製品1000款、企業智能化アップグレード万社)を達成し、2030年までに全国人工智能創新策源・産業集聚・融合應用示範の「三大高地」を築く。
南京大学・東南大学など科研機関も積極的に協力し、南京を世界的な「AIの都」に押し上げる意向を示した。同時に「6G之城」行動計画も発表され、AIと6Gの融合を加速させる。
蘇州は「AI+製造」を全面展開し、規上工業総産値5兆元突破を目指す。同日、新型工業化推進会議暨「AI+製造」創新発展大会を開催。《蘇州市推進新型工業化2026年行動方案》と「AI+製造」八大行動を正式発表。八大行動は工業大模型育成、工業データセット建設、典型應用シーン普及、智能端末ブランド塑造、プラットフォーム賦能、算力供給提質、標準体系引領、産業生態最適化の8方向から構成。

2026年までに動態的に工業大模型150個を育成、200以上の高品質工業データセットを構築、100以上の可複製典型シーンを増やし、算力総規模を40000 PFLOPS以上に引き上げる。
従来の「盆景」レベルの試点を「風景」レベルの全体風景に転換し、製造業全チェーンにAIを深く浸透させる。
無錫は算力供給を最優先に据え、全国初の算力装備産業園を揭牌。
1月4日、AIDC算力装備研發製造本部プロジェクトと生態圏プロジェクトの签约活動を開催。無錫算力装備産業園が正式に揭牌され、全国で初めて「人工智能データセンター(AIDC)」に特化した算力装備産業園となる。園区は総用地約1000畝(約67ヘクタール)、一期230畝は2026年9月末竣工予定で、投用後毎年工業産値・貿易増量がそれぞれ千億元超の見込み。
AIDCの「設計—接単—製造—交付」の完全チェーンを構築し、無錫をグローバルなAIDC算力装備交付センターに押し上げる。
常州は「智能体+シーン應用」の全国示範都市建設に全力。
同日、2026全国智能体開発者大会暨常州市「人工智能+」工作推進会を開催。常州はデータ・算力・模型・シーン・生態の融合を一体推進し、全国「智能体+シーン應用」示範都市を目指す。
大会では「12345」人工智能発展体系を発表:西太湖(常州)人工智能国際コミュニティをフラッグシップに、技術創新とシーン應用の双輪駆動、武進・新北・鐘楼の3先導区、溧陽・金壇・天寧・常州経開区の4協同区、算力・データ・算法・開源プラットフォーム・安全保障の5大創新底座を構築。
総規模50億元(首期10億元)の人工智能専項基金を設立し、トップ開発者を呼び込む。
全国十大智能体典型應用ケースも発表され、医療健康・産業発展・城市治理・商業運営など13の先導シーンを公開。
この動きの背景には、江蘇省の「十五五」計画方針がある。
省委の《建議》で「全面実施「人工智能+」行動」が明記され、AIを産業発展・文化建設・民生保障・社会治理に融合し、全域数智化を推進、人工智能創新発展高地を打造する。
2025年末の江蘇省人工智能産業発展大会で、AIは「十五五」期間の新質生産力の鍵増量と位置づけられ、すでに複数政策が打ち出されている。
全省AI関連産業規模は2025年時点で4000億元超、製造業インテリジェント化レベルは全国トップクラスを維持。
江蘇省の4大都市が一斉にAIを「新年第一会」の核心に据えたことは、単なる偶然ではない。
グローバル科技競争の主導権を握るため、江蘇省はAIを先手として打ち、製造業のスマート化・グリーン化・融合化を加速させる。南京のイノベーション策源、蘇州の「AI+製造」、無錫の算力基盤、常州の智能体シーンという各市の特色が融合し、江蘇省全体として「人工智能+」の強固な生態を形成する見込みだ。
2026年、江蘇はまさに「AI強省」への本格的な飛躍を遂げようとしている。
(中国経済新聞)
