国際電話詐欺グループ「太子集団」創業者陳志、柬埔寨で逮捕! 中国へ強制送還

2026/01/8 13:00

柬埔寨を主な拠点とする国際電話詐欺グループ「太子グループ(Prince Group)」の創設者兼会長である陳志が、最近柬埔寨で逮捕され、中国へ強制送還された。現在、中国の関係当局による調査を受けているようだ。
この情報は、柬埔寨の華文メディア『柬中時報』が2026年1月7日に最初に報じ、柬埔寨内務省も確認した。陳志は他の中国人2名と共に逮捕され、同日、中柬両国の越境犯罪撲滅協力枠組みに基づき、中国側の要請に応じて中国へ送還された。
香港・台湾ではすでに太子グループの資産が凍結されており、総額35億元(約785億円)を超える。凍結対象には26台の高級車、11軒の高級別荘などが含まれる。
陳志は中国福建省福州市連江県出身で、1987年12月16日生まれ、現在38歳。柬埔寨国籍、英国国籍など複数の国籍を保有している。陳志は普通の家庭に生まれ、中学2年生で中退した後、中国で小さなネットカフェを経営したり、ネットワーク管理者、データ売買、結婚紹介サイト運営、ネットワークゲーム「熱血伝奇」の私設サーバー(海賊版サーバー)などの活動に従事したとされる。特に「熱血伝奇」の私設サーバー運営を通じて最初の資金を築いたと言われている。
2011年に柬埔寨へ移住し、不動産投資から事業を開始。2014年に投資移民により柬埔寨国籍を取得し、2015年に正式に太子グループを設立した。
太子グループは表向き、不動産開発、金融サービス(太子銀行)、ホテル、スーパーマーケット、航空、観光などの事業を展開しており、プノンペンおよびシアヌークビルに太子中央広場、太子幸福広場、光之湾生態都市計画などの大型プロジェクトを多数保有し、累計投資額は20億米ドルを超える。陳志は慈善活動にも積極的に取り組み、柬埔寨の「公爵」(Neak Oknha)称号を取得。前首相フン・セン、現首相フン・マネットをはじめとする柬埔寨政府高官の顧問を務めるなど、現地政界との関係が非常に深い。
しかし、陳志および太子グループは長年にわたり重大な疑惑に包まれてきた。2025年10月、米国司法省と英国が共同で行動し、陳志が「巨大なネットワーク詐欺帝国」を主導し、太子グループをアジア最大級の国際犯罪組織に発展させたとして非難。主な罪状は、大規模な「殺豬盤」(投資詐欺)による暗号資産投資詐欺、人身売買、強制労働(柬埔寨国内で少なくとも10カ所の詐欺園区に労働者を監禁し、暴力を伴う強制詐欺行為)、通信詐欺、マネーロンダリング、外国公務員への賄賂などである。
米国当局は陳志が管理していた約127,271BTC(当時価値140〜150億米ドル超)を押収し、史上最大規模の暗号資産没収記録を更新。太子グループを「国際犯罪組織」に指定し、146の関連個人・法人(香港、シンガポール、台湾など)を制裁対象とした。
香港・台湾をはじめとする各国・地域も追随し、太子グループ関連資産の凍結・押収を進めている(香港約27.5億香港ドル、台湾45億新台湾ドル超など)。太子グループおよび陳志側はすべての容疑を否認し、「根拠のない調査」「身分盗用」「政治的罠」だと主張し、弁護士団を通じて反論を続けている。
陳志は逮捕される前、数カ月にわたり「行方不明」状態だった。2025年12月には柬埔寨国籍が正式に剥奪された。今回の中国への強制送還により事件は新たな局面を迎え、米国、英国、シンガポール、韓国、タイなど世界各国による太子グループへの捜査および資産追及は依然として継続中である。この事件は、東南アジアにおける電話詐欺園区の問題の深刻さを浮き彫りにし、柬埔寨の国際的イメージにも大きな打撃を与えている。現在、中国当局からの公式な送還詳細発表はまだなく、事態の今後が注目されている。

(中国経済新聞)