近年、中国では美容整形の低年齢化が社会的な懸念を呼んでいる。冬休み期間になると、美容整形院に相談者が殺到し、その中には幼い顔立ちの子供たちが増えているという。最年少でわずか11歳のケースも報告されており、従来の二重まぶた手術や鼻整形から、頬のフィラー注入、水光注射(保湿注射)、小顔注射などなどの多様な施術にまで広がっている。一部の子供は親に連れられて訪れるが、中には自ら相談に来るケースもあり、この現象は無視できない社会問題となっている。
医療専門家たちは、未成年者への美容整形を強く戒めている。唇顎裂や小耳症などの先天性異常を除き、18歳未満の子供には推奨しないというのがその理由だ。この年齢層では顔の骨格がまだ形成途上であり、手術は自然な発達を妨げ、永久的な損傷を招く可能性が高い。また、抗衰老を目的とした美容施術は、若い肌にとってはむしろ破壊行為となり、皮膚の老化を加速させる恐れがある。こうした警告にもかかわらず、子供たちが美容整形に手を出す背景には、心理的な要因が大きく関わっている。思春期の子供たちは身体と心の急速な変化期にあり、自己イメージに敏感だ。安定した美の基準や価値観が未熟なため、周囲の影響を受けやすい。ソーシャルメディア上では、フィルター加工された美顔画像や過剰なナラティブが氾濫し、子供たちが自身の容姿を否定的に評価するきっかけとなっている。

中国CCTVの報道によると、中国の法律では、18歳未満の青少年が美容整形の相談をする場合、親の同伴を義務づけている。しかし、一部の不正な整形院は法令や業界倫理を無視し、年齢の偽造や保護者の同意を迂回して未成年者に施術を行っている。これらの機関は宣伝で「早くやれば早く美しくなる」「二重まぶた手術は3日で回復」「少女のための水光注射で早い老化防止」といった誤解を招くメッセージを発信し、リスクの高い医療行為を簡易的なもののように包装して誘導している。
こうした問題に対処するため、中国国家市場監督管理総局は2025年5月、『医療広告監督業務指南』を発表した。このガイドラインでは、未成年者を対象とした医療美容広告について、特に厳しく規制している。具体的には、未成年者向けのメディアを通じて、疾病治療以外の美容プロジェクトを推奨する広告は広告法第10条違反とし、同法第57条に基づいて処罰されることになる。しかし、実際の課題はプラットフォーム側の対応にある。多くのソーシャルメディアや広告プラットフォームでは、年齢識別やコンテンツの階層化メカニズムが不十分で、法律の網を簡単にすり抜けられる状況だ。これにより、未成年者が誤った情報にさらされやすい。
この低年齢化現象を食い止めるためには、単に違法整形院への厳罰だけでなく、全プロセスにわたる包括的なガバナンスが必要だ。教育現場での美の多様性啓発、親の意識改革、ソーシャルメディアの規制強化、そして医療機関の倫理教育を連動させることで、子供たちの健全な成長を守るべきである。中国社会がこの問題に真剣に向き合うことで、未来の世代が外見偏重のプレッシャーから解放され、本来の自分らしさを大切にできる環境を築けるはずだ。
(中国経済新聞)
