中国海関総署の王軍副署長は10月13日の記者会見で、今年第1四半期と第2四半期の輸出入額がそれぞれ1.3%、4.5%増加し、第3四半期は6%成長したと発表した。これにより、中国の貿易額は8四半期連続で前年比増加を達成したと強調した。前三半期の対「一帯一路」沿線国との貿易額は17.37兆元に達し、全体の51.7%を占め、シェアが1.1ポイント上昇した。東南アジア、ラテンアメリカ、アフリカ、中央アジアとの貿易もそれぞれ9.6%、3.9%、19.5%、16.7%増加し、アジア太平洋経済協力(APEC)加盟国との貿易は2%伸長した。この好調なデータは、中国経済の回復力と国際貿易の拡大を示すものだ。
王軍副署長は会見で、「中国の外貿は圧力に耐え、規模拡大と質の向上を両立させている」と指摘した。第3四半期の6%成長は、国内外の需要回復と政策支援の効果を反映している。前三半期全体では、輸出入総額が安定成長を維持し、8四半期連続のプラス成長は2023年第4四半期から続く勢いを強調するものだ。これにより、中国は世界最大の貿易大国としての地位をさらに固めた。
特に注目されるのは、地域別貿易の多角化だ。対「一帯一路」沿線国との貿易額17.37兆元は、前年比6.2%増で、総貿易額に占める割合が51.7%に上昇。1.1ポイントのシェア拡大は、中国の「一帯一路」イニシアチブが着実に成果を上げている証左だ。新興市場へのシフトが加速しており、東南アジアとの貿易は9.6%増と最も高い伸びを示した。これは、ASEAN諸国との自由貿易協定の深化や、サプライチェーンの再編が寄与している。
ラテンアメリカ(3.9%増)、アフリカ(19.5%増)、中央アジア(16.7%増)との貿易も堅調で、特にアフリカとの急成長は資源輸入の拡大とインフラ投資の成果を表す。APEC加盟国全体との貿易は2%増と安定しており、米中貿易摩擦の影響を緩和する多角化戦略が功を奏している。
(中国経済新聞)