全30回のシティー派ドラマ「綻放的許開心」、6月5日に配信開始 予告編は再生数1億以上

2025/06/6 19:00

キティ・チャンとハンギョンの異色コンビが出演し、中国で初めて「双子による家族の立て直し」を描いた全30回のシティー派ドラマ「綻放的許開心」が5日夜から放映されている。すでに予告編が再生数1億回を数え、「今年一番の育児悩み解消ドラマ」と言われている。

*「友人が来たらいい酒を、敵が来たら恨みつらみに決着を!」というキティ・チャン演じる主人公の許開心が放ったこのセリフが、シングルマザーの逆襲宣言となる。夫と親友の裏切りというダブルショックの中、2人の子供を連れて家を飛び出すところから物語が始まる。

昼間はきびきびと働くエリート会社員、夜は一転して寝るまで子供に付き添う「スーパーママ」の許開心。交通事故で子供の作れない体になってしまった夫が子供たちを奪いに訪れる。そこで完全に覚醒し、家を守ろうと真っ向対決する。「何よこの浮気男!」という怒りの言葉に夫も言葉を返せない。

そこへ、男手一つで2人の娘を育てるハンギョン演じる梅程奕との出会いが転機となる。料理も達者で子供の寝かしつけの話も作れる上、「子育ては1人の戦いではない」がモットーだ。苦しい生活を送っていた2人は「子育てコンビ」を結成し、崩壊した家族を「2+2>4」という特別な家庭に仕立てていった。

ドラマで、許開心はみじめな母親というレッテルを完全に取り払った人物になり、「シングルマザーの反撃教科書」というイメージを3度にわたり撃退した。夜中に1人涙をこぼす姿、そして職場を取り仕切る姿。今どきの女性の弱さと強さの両面を演じている。

キティ・チャンは、「人魚姫」で「私を追っかけるならフランスまで並んで」という勝気な李若蘭を演じ、さらに「鬼吹灯」シリーズで文武に長けたShirley楊を演じ、そして今回は勝気な母親を演じるなど、歩みを進めて様々な役柄をこなし、何でもこなせる姿をアピールしている。今回のドラマでも常に体形を維持し、色気も厳しさもある母親になり切って、美しい姿を見せつけた。

また今回、梅程奕を演じたハンギョンは、すでにアイドルイメージを完全に払しょくしている。「我們永不言棄」(我々は決してあきらめない)では、娘を救うためにリングに復帰した元チャンピオンのボクサー・周始を演じて、琴線に響くような男泣きの場面を作った。また「伝家」では金ぶちメガネで学者風の外交官・唐鳳梧を演じ、今年はまた「借命而生」で徐文国を演じて感動を招いた。

そして今、理にかなった子育てのテクニックを細やかに演じるイクメンとなり、「男の一番の魅力は問題の対応力だ」という新たなスタンダードを打ち立てている。

このシティー派ドラマは、陳銘章、陳嘉鴻の両氏が監督を演じ、コメディー風に描かれている。陳銘章氏は以前に、「上陽賦」の脚本を書いた羅松氏とのコラボで、「家有儿女」よりさらに現実問題を描き家族の立て直しをユーモアあふれるものに仕立てた「命中注定我愛你」運命のように君を愛してる)の監督を務めた経験がある。

傷ついた2つの家族が「寄せ鍋生活」を始め、「愛は毎日毎日反応がある。血のつながりで縛られるものではない」ということを裏付け、肉親の限界を改めて超えてゆく。また、シングルの子育ての実態を描き、「完璧な親」という仮面をはがす。そして女性の人生のテーマとして、「マドンナ役」を返上して頭を使いながら「涙を見せてもくじけてはダメ。つまずいても必ず這い上がるのよ!」と、生活の主役にまた戻ろうとする。

(中国経済新聞)