習主席、上海を視察:世界的影響力を持つ科学技術イノベーション拠点の構築を加速せよと強調

2025/04/30 08:02

4月29日、中共中央総書記・国家主席・中央軍事委員会主席の習近平氏は、上海を視察し、「上海は国際的な科学技術イノベーションセンター建設という歴史的使命を担っており、国家戦略に奉仕することを牽引力とし、科学技術イノベーションの源泉機能および先端産業の牽引機能を強化し、世界的影響力を持つイノベーション高地の建設を加速すべきだ」と強調した。

同日午前、習主席は中共中央政治局委員・上海市委書記の陳吉寧氏、市長の龔正氏の案内のもと、徐匯区に位置する「モデルスピースペース(模速空間)」を訪れた。

「模速空間」は、人工知能(AI)の大規模モデルに特化したインキュベーションおよび加速プラットフォームであり、既に100社以上の企業が入居している。習主席はここで、映像資料を通じて上海市のAI産業発展状況を視察し、主要なインキュベーション企業による大規模AIモデルの展示を見学、さらに技術開発や事業運営の説明を受けた。

習主席は、上海がAI分野において目覚ましい成果を上げていることを高く評価。「AI技術は急速に進化しており、現在は爆発的な発展段階にある。上海は、大規模モデルを中核とする産業エコシステムの成功経験を総括し、さらなる探求を進め、発展とガバナンスの両面において全国をリードするよう努力すべきだ」と述べた。

模速空間の3階では、「次世代インテリジェントエージェントの自律進化」をテーマにしたサロンが開かれており、習主席はこれに参加。現場の若手イノベーターたちと親しく交流した。参加者は、自らの研究チームがAI技術の研究や産業応用で得た成果を報告。習主席は、「AIは若い分野であり、若者の活躍の場である。中国の強国建設と民族復興の偉業を進める中で、若い世代こそがその中核を担う存在だ。祖国を愛し、報国の志を抱き、国家の発展と自己の努力を結び付け、時代のバトンをしっかり受け継いでほしい」と語った。

その後、習主席はAI製品の体験ショップも視察。店内には、スマートグラス、子ども向け知育玩具、スマート楽器など多彩な製品が並び、主席は商品機能や市場動向を詳しく尋ね、実際にスマートグラスを試着するなど興味を示した。

最後に習主席は、「中国はデータ資源が豊富で、産業体系も整備されており、市場も巨大である。AI産業の発展には大きな可能性がある。今後は政策支援と人材育成を強化し、安全で信頼性の高い製品の開発に努めるべきだ」と述べた。

(中国経済新聞)