中国の学者がアメリカの記者に対して発した一言が、中国のネット上で大きな話題となっている。その言葉は、トランプ政権が仕掛けた関税戦争のさなかに発せられ、中国政府がこれに全くひるまず迎撃する姿勢を見せる中、注目を集めまった。
その発言の主は、高志凯(ガオ・ヂーカイ)という中国の学者だ。先週、あるアメリカの女性記者が彼にこう質問した。「トランプが中国に対する関税政策を進める場合、中国は15%の市場シェアを失うことになるが、これについてどうお考えですか?」高志凯は迷わず、こう答えた。「我々は気にしない!」そして、彼は続けて言った。「中国は5000年の歴史を持ち、その大部分の時間、アメリカという国が存在していなかった。それでも我々は生き延びてきた。もしアメリカが中国をいじめるつもりなら、我々はアメリカなしでこの状況に対応し、自信を持ってさらに5000年続いていけるだろう。」
この言葉は、中国のネットユーザーたちに強い共感を呼び、議論を巻き起こした。高志凯の自信に満ちた態度は、中国が歴史的深さと自国の力に根ざした信念を持つ姿勢を象徴しているように見える。彼の発言は、単なる反発ではなく、長期的な視点から見た中国の不屈の精神を表しているのだ。
高志凯の背景を知ると、その発言の重みがさらに理解できる。彼は1962年に生まれ、19歳のとき、大三の学生だった彼は北京外国語学院の大学院に合格し、1年後には国連の通訳訓練コースに進み。2年間の訓練を終えた後、彼は中国外交部の翻訳室に配属され、鄧小平、趙紫陽、胡耀邦などの国家指導者に通訳として仕えた。27歳のとき、彼はアメリカに派遣され、中国駐国連代表部で4年間働き、耶ル大学で法学博士号を取得した。
32歳で通訳のキャリアを終えた彼は、ニューヨークの法律事務所で働き、アメリカのモルガン財団の法律顧問となり、2年後には同財団のアジア部門の副社長に就任した。1999年、彼は160人以上の応募者の中から抜擢され、香港特別行政区長官の董建華によって証券・先物規制委員会の中国問題顧問に任命された。現在、彼はグローバル化シンクタンク(CCG)の副主任、中欧共同投資有限公司の副会長、中国国際関係学会の理事などを務めている。
(中国経済新聞)