舟山港、初めて船舶へ高硫黄バイオ燃料を充填

2025/04/4 13:30

3月15日13時30分ごろ、寧波市舟山港の国際コンテナバースで、給油船「思傑21」から貨物船「COSCOITALY」へ約1600トンの高硫黄バイオ燃料が充填された。これまでLNGや低硫黄バイオ燃料の充填をしていた舟山港では初めての高硫黄バイオ燃料の充填であり、新たな燃料品種が加わって保税船への燃料供給体制がさらに充実化し、航行する船舶にとってクリーンエネルギーの新たな選択肢となる。

従来の高硫黄燃料油にバイオディーゼルを調合した高硫黄バイオ燃料は、環境に極めて優しく、硫黄酸化物や炭素の排出量を抑え、経済的である上にエコ型で、複雑な航路輸送市場で十分に競争力を備えるものという。また高硫黄バイオ燃料は汎用的で船舶の設備を変えずに済み、扱いも便利である。エコ化を推進している船運業界で今後の期待も十分であり、低炭素輸送を推進する上で重要な選択肢となる。

舟山興中のタンクに貯蔵されてたという今回の高硫黄バイオ燃料は、生ごみ中の廃棄油脂分24%と高硫黄の燃料油76%(B24型)という組成で、船舶における炭素の排出量を20%削減するという。舟山港の各担当当局は初めての充填がスムーズに行えるように、地元税関や寧波の税関と連携をとり、燃料の払い出しから給油までの手続きを速やかに手配するなど協調体制を敷いた。舟山海事局は充填をする船や設備、操作手順について、安全性を確保するために全面的な事前調査をするなど、各部門の緊密な協力により充填作業へしっかりした土台を築いた。今後の本格的な展開に向けて、貴重な経験を積んだことになる。

今回の充填作業は舟山港における燃料給油の新たな試みであり、トータル的な対応力の向上や国際競争力の強化に向けた重要な取り組みである。舟山高新区の管理委員会は、「港湾地域で今後常に『ベストなサービス、最小のコスト、最大の効率』という方針を維持し、大口商品の資源整備の要衝拠点としていく」と語った。エコ型燃料の種類をさらに拡大し、充填作業を大規模で日常的に実施して、1000万トン級の保税船舶用燃料の充填拠点にしていくという。

(中国経済新聞)