チャイナモバイル、芯昇の5G-AセルラーパッシブIOTチップを発表 電源や電池が不要

2025/03/10 12:45

先ごろ開催されたモバイルワールドコングレス(MWC25)で、チャイナモバイルの子会社でチップの製造を手掛ける「中移芯昇」が、5G-AのセルラーパッシブIOTチップ「CM5610-Alpha」を披露した。環境エネルギーを利用して末端通信をするもので、低コストで装着もしやすいという。

5G-AのセルラーパッシブIOTは、電源への接続や電池を必要とせず、BPSK/ASKやマンチェスタ符号などの通信規格に対応し、受信反応度が従来のタイプを上回るという。チップに反射型ブースターが備わって通信距離が50メートル以上に拡大し、受信時のロス分はわずか100マイクロワットである。この技術規格は3GPPにより制定され、2025年末にR19バージョン反映を完了して2026年から実用化される見込みである。

中移芯昇は2024年に、チャイナモバイル広西支社とともに5G-AパッシブIOTの実証実験を実行し、本格運用に向けての土台を作った。今回の披露は中国製のチップの普及を狙いとし、5G-Aの時代で業界パートナーとともに規格の策定やエコロジーの整備を続けることをアピールするものである。

(中国経済新聞)