世界で撤回された学術論文の60%近くが中国から

2025/02/22 08:00

過去10年間で、世界で撤回された学術論文の著者の6割近くが中国出身であり、撤回率は平均の3倍で、中国の地方病院の学術不正の問題は深刻状態になっている。

国際的な科学ジャーナル『ネイチャー』はこのほど、米国と英国を拠点とする学術的誠実性と分析企業3社(ディメンションズ、シグナルズ・アルゴス、オーサー・チェック)のデータを用いて、過去10年間の世界の研究機関における学術論文の撤回率を分析した結果を発表した。

分析の結果、2014年から2024年までの世界的な撤回率ランキングでは、中国の済寧第一人民病院が総撤回率5%以上(100本以上)で世界トップとなり、これは世界平均の50倍の撤回率であった。滄州中央病院、河南大学淮河病院、濰坊人民病院、臨沂人民病院、新郷医科大学第一付属病院、斉斉哈爾医科大学である。他の3機関はインド、パキスタン、エチオピアの大学である。

データを分析すると、撤回自体が非常にまれであることがわかる。例えば、2014年から2024年の間に世界で発表された5000万本以上の論文のうち、撤回されたのはわずか4万本ほど(0.1%未満)である。しかし、撤回された論文の6割近く(2万本以上)に中国出身の著者がであることがわかった。

中国の論文の約0.3%が撤回されており、これは世界平均の3倍である。一方、米国や英国などの国の撤回率は約0.04%で、世界平均の0.1%を大きく下回っており、さらに撤回率が低い国も多い。

(中国経済新聞)