2025年の中国、「シルバー経済」成長への各地の取り組み方は

2025/01/21 17:16

中国は、60歳以上の人口が2024年末の時点で全人口の22%となる3億1031万人であり、高齢化が一段と進んでいる。これを受け、このところ各地で行われている議会では、「シルバー経済」の成長を目指す策が相次ぎ打ち出されている。

上海市は2025年の活動報告で、「シルバー経済の発展に力を入れ、介護サービスの質を引き上げ、団地内のシニア食堂を30か所建設する」という具体的な取り組みを発表している。

戸籍人口のうち60歳以上の割合が4割近くを占めている上海市では、全人大の代表で上海学揚紅樹林慈善公益センターの白莉理事長が市場リサーチの後、「お年寄りは食事の時間が若者より早い。ビジネスや民政の部門が民間の飲食業やコミュニティーと手を組んで、時間をずらした高齢者向けの食事サービスを実施する。お年寄りの要望に応えられる上、これに伴う消費や市場の成長も期待できる」と述べている。

政府活動報告を見ると、各省で介護サービスを2025年の実務内容に挙げている。湖南省は、団地内の高齢者向け食堂を500か所設け、「時の番人」というお年寄り向けの寝床を2000人分用意し、広東省は介護従業者5万人以上にセミナーを実施、山西省は団地の介護事業や介護サービスセンターをそれぞれ50か所ずつ建設または改築するという。

シルバー経済は、民生だけでなく産業にも関わるもので、従来的な「衣食住・交通・日用品」などの現物消費だけでなく、ヘルスケア、リハビリ、観光旅行などサービスの消費も生じる。

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