2025年1月1日、中国のEV(電気自動車)大手・BYDが発表した販売実績によると、 2024年12月は51.48万台、2024年1~12月の合計は前年比41.26%増の427.21万台であった。年間実績のうち乗用車は425.04万台で、去年の301.29万台から41.07%増えている。
BYDは2024年の年間販売台数について、およそ360万台との目標を立てていたが、これを18.67%超過達成したことになる。
ただその一方で2024年末、2025年1月の販売数を安定確保するため、2024年12月27日~2025年1月26日の期間限定で「秦PLUS」のEV栄耀版を1万元(約21万円)、2代目の「宋Pro DM-i」を1万元あまり値引きすると発表した。適用後の価格はともに最低で9.98万元(約21.4万円)となり、下取り補助金は最高で2.5万元(約54万円)および2.4万元(約52万円)となる。
値引き策を講じたBYDはまた、先進運転支援システム(ADAS)の「天神之眼」に、中国全国で無地図都市ナビゲーション(CNOA)機能を追加しており、「仰望U8」(デラックス版)、「デンザZ9GT」、「デンザN7」の3車種で相次ぎ装着される予定である。「天神之眼」は現在、BAS 3.0+のステップに突入しており、データの面でいうとBYDは先進運転システム搭載車がすでに400万台を超えている。
BYDの会長兼総裁である王伝福氏は2024年初め、スマート化の進展を念頭に「車両を全面的にスマート化段階へ突入させて技術的な発言権を手に入れるべく、1000億元(約2.15兆円)を投入する」と述べている。BYDは最近この分野で、社内の「競走馬体制」で革新を重ね、エンドツーエンドの大規模言語モデル、各種センサーの統合による検知、無地図NOAなどの実装を進めている。すでに新しい技術研究所を設立したほか、自動運転の大量生産も計画しており、2025年には新車のうち60%以上を高速NOA(自動運転のためのナビゲーション機能)搭載車とする予定である。
(中国経済新聞)