10月8日、河南省鄭州で行われた「2024ダイヤモンド産業大会」で発表された「合成ダイヤモンド産業育成発展白書(2024年)」(以下「白書」)によると、2023年の中国の合成ダイヤモンド原石生産量は世界の70%以上となる2200万カラット以上であった。
この白書を河南省超硬材料協会とともに作成した中国工作機械工業協会超硬材料支部の孫兆達事務局長は、合成ダイヤモンドの製造について、天然ダイヤモンドの成長環境をなぞらえて人工的に合成し、アクセサリーとしての値打ちを持つ人造単結晶を作り上げると説明している。宝飾品の中で新興品種であることから、環境に優しくサステナビリティー性のある合成ダイヤモンド製造業は最近、急速に成長している。
白書によると、世界における合成ダイヤモンドの産業チェーンは現在、「原石の中国、加工のインド、消費のアメリカ」という形でこれら3か国にほぼ占められている。まず中国は原石の2023年の生産量が全体の7割以上となる2200万カラット以上、インドは加工について同じく市場の80%を占め、アメリカは世界最大のダイヤモンド消費市場である。
孫事務局長は、「中国は合成ダイヤモンドの加工は今、シェアはさほどでもないが、新たな環境配慮型の成長モデルを模索中だ」と述べた。合成ダイヤモンドへの受け入れ度合いが高まるにつれて消費も拡大していくという。
今大会の開催地である河南省は、合成ダイヤモンド産業の重要拠点である。最大都市の鄭州は産業チェーンも十分に整っており、超硬材料関連の企業が122社存在し産業規模は200億元(約4275億円)弱であり、商丘市柘城県は「ダイヤモンドの都」と言われ、許昌市や南陽市なども合成や製造が盛んである。孫事務局長によると、合成ダイヤ原石の会社は河南省に集中しており、2023年の生産量は1800万カラット以上という。
(中国経済新聞)