中国国際航空(CA)が8月末に上海で納入した中国初の国産旅客機「C919」が今日、北京の首都空港から上海の虹橋空港へ同社初の就航を果たした。同機はこのほか中国で、中国東方航空(MU)と中国南方航空(CZ)が購入しており、MUはすでに就航し、CZ も9月19日から広東省広州-上海間で運航を開始する。
CAのC919は、ともに基本型である他の2社の同型機とは異なる長距離型(ER)で、最大離陸重量(78.9トン)やエンジン推力(30000ポンド)を増強したタイプである。満載時の飛行距離は基本型より700カイリ(約1296km)長い2000カイリ(約3704km)で、最大飛行時間も1.7時間増えて5時間となっている。
CAのC919は、搭乗定員がMUやCZより10人少ない158人である。本来164人乗りである座席配置からエコノミークラスを1列分減らしたことで、列の前後の間隔を2インチ(約5.08cm)広げている。座席は3社とも中国製であるが、CAの機種の座席幅は窓側と通路側が18インチ(約45.72cm)で、中間席は18.5インチ(約46.99cm)と少しワイドになっている。
CAによると、C919はこの日から毎日、北京から上海へ1往復したのちに浙江省杭州を往復するという1日4便体制で運航するという。
C919は、2023年5月28日にまずMUが就航させており、現在までの飛行時間は累計1万時間以上、運航本数は3700本以上、搭乗者数はのべ51万人以上となっている。なおMUは就航後長らく1日2本のみの運航を続けており、去年の1日の利用時間はわずか5.03時間で、ともに1日8時間以上飛行している同クラス機種のボーイング737型機やエアバス320シリーズよりかなり少なくなっている。
一方CAは、MUで1年間飛行させた経験もある上、国産型機の整備体制も改善しているので、就航当初から1日4便の運航としている。飛行時間が増えることで安定性も高まっている。
CAは今年10月末と12月にもC919を納入し、四川省成都行きなど他の路線でも就航させる予定という。
(中国経済新聞)