2月5日、世界的コンサルティング企業のアクセンチュア(Accenture)は、最新の企業調査レポート「Pulse of Change(変革の鼓動)」を発表した。調査によると、中国企業の経営層の間では、2026年の業績成長に対する楽観的な見方が広がっており、その最大の原動力として人工知能(AI)への継続的な投資が挙げられている。
特に注目されるのは、中国企業の経営幹部の93%が「2026年にAI投資を拡大する」と回答した点だ。この数値は世界平均を大きく上回っており、中国企業におけるAI活用の本格化が急速に進んでいることを示している。
同調査は、20の国・地域、20業種を対象に、企業経営層3,650人と一般従業員3,350人から回答を得たものだ。中国企業の経営幹部の64%が、2026年の業績成長について「楽観的」と回答しており、その自信の背景には、特にAI分野を中心とした積極的な技術投資がある。
世界全体では、2026年にAI投資を拡大すると回答した経営幹部は86%にとどまるが、中国ではこれが93%に達している。中国企業はAIを単なるコスト削減の手段としてではなく、収益拡大や新市場開拓を担う戦略的なエンジンとして位置づけている点が特徴だ。調査では、中国の経営幹部の78%が「AIはコスト削減よりも収益成長に寄与する」と回答しており、2024年6月時点の65%から大幅に上昇している。
さらに注目すべきは、仮にAI市場で「バブル崩壊」が起きた場合の対応である。中国企業の経営幹部の56%は「それでもAI投資を継続、もしくは拡大する」と回答し、50%が「AI関連人材の採用を増やす」としている。いずれも世界平均を上回る水準であり、中国企業がAIを長期戦略の中核と捉えていることがうかがえる。
一方で、36%の企業は「市場調整局面では投資や採用を抑制する」と回答しており、慎重な姿勢も一定程度見られる。とはいえ全体として、中国企業のAIへのコミットメントは強く、市場の変動やバブル崩壊のリスクを恐れず前進しようとする姿勢が際立っている。
課題も浮き彫りになった。経営層の多くがAIによる変革に自信を示す一方で、従業員の88%は「会社が2026年に向けた変革のビジョンを明確に示していない」と感じている。従業員が「AIによる業務再設計の共創者」として十分に認識されていないことが、AIの価値創出を阻害するリスクとなっている。
アクセンチュアは、「経営層と従業員の認識のギャップを埋め、AIを全社的に活用する文化を醸成することこそが、中国企業におけるAI活用成功の鍵だ」と指摘している。
(中国経済新聞)
