AVATAととセレスが相次ぎファーウェイのスマートカー会社「引望」に出資

2024/09/2 07:30

自動車メーカーの賽力斯グループ(SERES)は8月25日夜、全額出資子会社「賽力斯汽車(SERES)」が、ファーウェイの子会社である自動車メーカー「深セン引望智能技術」(以下「引望」)の株式10%を現金払いで購入することに同意したと発表した。「引望」に対する自動車メーカーからの出資は、国有の中堅メーカー「長安汽車」の子会社である「阿維塔」(AVATA)に次ぐ2社目となる。購入額は115億元(約2329億円)で、「引望」の時価はこれにより1150億元(約2.33兆円)に膨れ上がる。

「引望」は、ファーウェイが100%出資して今年1月に設立され、自動車のスマート運転ソリューション、スマートシート、スマート制御、スマートクラウド、ライトなどを手掛けている。

SERESの会長(創業者)である張興海氏は、「今回の『引望』への出資は、ファーウェイとの提携を『事業+株式』という形に格上げするものだ。『引望』を自動車産業のスマート化へのオープンな場とし、3年以内に『問界』(AITO)の年間売上数を100万台に乗せることで、『引望』の100万台も目指したい」と述べた。

ファーウェイの輪番会長である徐直軍氏は、「今回の提携は、『引望』を自動車産業スマート化へのオープンな場とするための大きな一歩だ。今後もパートナーを広く受け入れる」と述べている。

またファーウェイの常務取締役で、端末BG会長、スマートカーソリューションBU会長である余承東氏は、「『引望』はスマートカー事業の様々なコア技術を集結させており、引き続きトップを走らせて自動車産業スマート化への取り組みを全面的に支える。今回の提携でSERESとの協力がよりトータルで緊密になる。今後も『引望』とともにAITOの成長を支え、新品種を打ち出していく」と述べた。

「引望」は発足当初から、「多様な出資元の会社となる」という方針を鮮明に打ち出していたという。現在は「AVATA」や「SERE」のほかにも、かなりの自動車メーカーが出資意向を示したり、反応を示したりしている。

(中国経済新聞)